水素と聞くとどんなイメージを思い浮かべますか?
近年では、美容やスポーツ、医療など各分野で水素が取り上げられることが増えてきました。
身体に良いことは分かっていてもどんな効果があるのか分からない…。
そんなあなたへ今回のヒフの日通信では、「水素のチカラ」についてご紹介していきます。
そもそも水素とは?
水素は原子記号の1番、宇宙一小さい分子としても知られています。水素(H₂)はもともと気体ですが、酸素(O₂)と結びつくことにより水(H₂O)として存在します。水素は、私達が生きていくのに必要不可欠な酸素と結びついて無害の水に変わり、やがて汗や尿として体外へ排出され、体内の悪玉活性酸素を除去してくれます。これが水素が身体に良いとされ「究極のアンチエイジング」と言われる理由です。
活性酸素が溜まると老化や病気の原因に?
私達の身体は呼吸によって酸素を体内に取り入れていますが、そのうちの約2%が活性酸素になると言われています。活性酸素とは「ほかの物質を酸化させる力が非常に強い酸素」のことです。活性酸素は殺菌力が強く、体内では細菌やウイルスを撃退してくれます。しかし、活性酸素が増え過ぎると、正常な細胞や遺伝子も攻撃(酸化)してしまい、「老化」という形で身体に表れると言われています。
活性酸素の原因
外的要因
- 紫外線
- 大気汚染
- 電磁波
- 化学物質
内的要因
- 精神的ストレス
- 飲酒・喫煙
- 睡眠不足
- 運動不足
- 暴飲暴食
活性酸素による肌・身体のトラブル
- シミ
- しわ
- ニキビ
- 冷え性
- 月経痛
- 乾燥
- たるみ
- むくみ
- 便秘
- 頭痛
水素の特徴
➀悪玉活性酸素のみを除去
活性酸素は大きく「善玉」と「悪玉」の2種類に分けられます。善玉活性酸素は身体の殺菌や解毒作用の働きをするのに対し、悪玉活性酸素は細胞を傷つけ、身体の不調や病気の原因となったりと老化を促進します。ビタミンCなどの抗酸化物質も悪玉活性酸素を除去してくれるのですが、同時に善玉活性酸素も除去してしまうため、摂取し過ぎると、免疫力が下がってしまう恐れがあります。水素は細胞を傷つける悪玉活性酸素のみと結びつき、無害の水として体外に排出することができます。
➁分子が宇宙一小さい
分子が宇宙一小さい水素は、胎盤や骨、脳や筋肉、毛細血管など身体の隅々まで行き渡り、悪玉活性酸素を除去することができます。
③無害の水として排出
水素と結びついた悪玉活性酸素は無害の水に変わるので、副作用はありません。老若男女問わず水素を取り入れることができます。
➃抗酸化力の高さ
水素の抗酸化力の高さは、ビタミンCの176倍、ポリフェノールの222倍、ビタミンEの431倍、コエンザイムQ10の863倍と言われています。また、水素は酸化だけでなく糖化を抑え、AGEs※の蓄積も防げます。
※AGEs・・・食事などで過剰に摂取した糖とヒトの身体を主に構成しているタンパク質が結びつくことで体内に生成される老化物質の一つで、最終糖化産物と呼ぶ。
(糖化については2020年12月号のヒフの日通信をチェックしてみてください☆)
⑤肌トラブルをケア
しわやたるみは、乾燥や加齢による肌の弾力低下が原因となっています。活性酸素が増えるとコラーゲンの生成が抑制されたり、皮膚の新陳代謝が乱れたり、水分保持ができなくなり肌の潤いや弾力が無くなります。水素はその酸化を抑制し、弾力のある肌を守ってくれる作用が期待できるため、シワやたるみの予防、ニキビなどの肌の炎症にも効果的です。また、メラニン色素の増加を予防してくれることから美白のサポートもしてくれます。
このように水素にはたくさんの効果が期待できることから各分野で取り入れられているのも納得ですね♪
水素は牛乳からも作られる!?
牛乳には消化されにくい炭水化物の一つである乳糖が含まれており、その糖質が大腸内に届くと腸内細菌の働きによって水素が産生されます。さらに牛乳には善玉菌を増やす栄養素も含まれています。
牛乳を飲むと同量の水素水と比較して、60倍以上の水素が大腸で発生し、抗酸化作用を発揮します。乳糖は小腸の中のラクターゼという酵素で消化され吸収されます。しかし日本人の約9割がこのラクターゼが少ない“乳糖不耐症”と言われており、牛乳を飲んでも乳糖が消化できず、お腹がゆるくなったりする人が多いのです。
また、「牛乳+ココア」の組み合わせは、乳糖を消化しやすいタイプの人(乳糖耐性の高い人)では抗酸化作用のある水素の発生を促進し、反対に乳糖を消化しにくいタイプの人(乳糖耐性の低い人)では過剰な水素の発生を抑え、おなかの不快感を緩和する作用があることが分っています。
しかし、人によって消化酵素や腸内細菌の働きや種類が異なるために水素の産生量には個人差があります。
牛乳が飲めない人は、豆類の食物繊維にも水素を多く発生させる効果があるので、豆類を積極的に摂取しましょう。