ここ数年で若年層を中心に男性の美意識は高まりつつあり「男性向け化粧品」や「ジェンダーレスコスメ」と呼ばれる商品を目にする機会も増えました。スキンケアをする男性も増えてきている一方、美容に興味はあるもののスキンケアの方法が分からないという男性の声も耳にします。
男性ホルモンにより皮脂腺が活性化されるため、一般的に男性の方が女性よりも皮脂の分泌量が2~3倍多く、ベタベタしがち。しかし、男性は女性に比べてターンオーバーが早く、保水を担う角質細胞が未成熟で小さいため、保水力は低い傾向にあり、肌の水分量はなんと女性の半分以下。肌の保水力の低さに比例して肌のバリア機能も弱くなりがちです。スキンケアやUVケアを日頃から行っていない場合、紫外線などによる酸化ストレスへの耐性も低くなってしまいます。特にこれから紫外線が本格的に強くなる季節ですので、紫外線対策や日焼けのアフターケアの正しい知識を身につけて自分に合ったケアを行い、美肌を目指しましょう!
酸化ストレスとは?
酸化とは、物質と酸素が結び付く反応です。普段何気なく行っている呼吸も酸化反応の一つで、この反応を利用してエネルギーを作り出しています。このように酸化は、生体にとってなくてはならない反応です。
しかし、酸化反応により生体に害を与えることもあり、それを「酸化ストレス」と言います。
酸化ストレスは主に、紫外線、喫煙、大気汚染物質、精神的なストレス、過度の運動などが原因で引き起こされ、体内で活性酸素を大量に発生させて体内の様々な細胞などにダメージを与えてしまいます。
酸化ストレスの原因の一つ「紫外線」
紫外線には、波長が長い方からUV-A、UV-B、UV-Cの3つがあります。UV-Aは波長が長く、皮膚の深くまで届き真皮層まで到達します。また、UV-BはUV-Aに比べると波長は短く、皮膚の表皮に到達します。UV-Cは波長が短くオゾン層で吸収されるため人体への影響はほとんどありません。UV-A、UV-Bそれぞれの皮膚への影響や特徴を見ていきましょう。
※少しでも長い時間効果を保ちたい!とSPFの数値が高いものを選びたくなりますが、汗をかいたり洋服でこすれたりすることで、効果は薄れてしまいます。また、数値が高いものは肌への負担も大きいため、数値の高さよりも、2~3時間おきに塗り直すことが重要です。
日焼けのアフターケア
まずは日焼け止めや帽子などで紫外線対策をすることが大切ですが、それでも完全には防げません。また、仕事上炎天下にいることが多い方や、日焼けサロンに通うなど肌を焼きたい方もいると思います。そのように紫外線を浴びた場合は、アフターケアを重視することが大切です。化粧水やクリームをたっぷり使ってケアをしましょう。
シミ対策・・・美白成分や抗酸化成分がおすすめです!
・ビタミンC
・ビタミンE
・アルブチン
・ゲットウ
・ピクノジェノール
・水素
鎮静効果(消炎作用)
・カミツレ花エキス
・グリチルリチン酸2K
乾燥対策
・ヒアルロン酸
・コラーゲン
・セラミド
夏の隠れ乾燥肌
夏は代謝が高まるため、男女問わず皮脂の分泌量が増えます。しかし皮脂でベタついているからといって、肌がうるおっているわけではありません。汗が蒸発するときに肌の水分も一緒に蒸発してしまううえ、冷房の効いた室内の湿度は冬並みに低いことから、夏も意外と肌は乾燥しています。肌が乾燥していると、バリア機能が正常に働かず紫外線や外的刺激などが皮膚の内側に届いてしまいます。夏だからと油断せず、1年中保湿をして肌を乾燥から守りましょう。
正しいひげのお手入れ方法
ひげ剃りは皮膚に少なからずダメージを与え、バリア機能の低下を引き起こします。正しいお手入れをして、ひげ剃りによるダメージを減らしましょう!
➀カミソリの刃は常に清潔に!
お風呂場で保管すると、雑菌が繁殖しやすくなります。カミソリをお風呂で使用した場合でも、洗浄後しっかり水分をふき取り湿気の少ない場所で保管しましょう。また、電気シェーバーを使うとより肌への刺激が少ないので、カミソリよりも電気シェーバーを使うことがおすすめです。
②シェービング後は、しっかり保湿を!
シェービング後はなるべく時間を置かずに、保湿効果・鎮静効果の高い化粧水やクリームで保湿しましょう。