先月号では、腸内環境を整えることが美肌への近道ということや常在菌を味方にすることが大切ということをお伝えしました。しかし、生活環境や食生活などにより腸内細菌の種類が異なるため、味方にするべき菌は人により様々です。また、目まぐるしく環境が変化する今、自分の現状を知ることさえ難しくなっています。腸内環境を効率良く整えるために必要なのは、今の自分の腸内細菌のタイプを知ることなのです。
自分の腸内環境を知る
こんなお悩みありませんか?
・肌が荒れやすい
・ダイエットの効果がなかなか出ない
・お腹の調子が不安定
・疲れやすい
・ストレスを感じやすい
上記のようなお悩みに対して一般的に良いと言われる食材やサプリメントを摂取しても、いまいち効果がわからないという方も、少なくないのではないでしょうか?
それは、あなた自身の腸内細菌による影響かもしれません。
例えば、お通じに良いと言われている食材を食べても、それを分解する腸内細菌がいなければ効果を実感しにくくなります。そこで、まずは自分の腸内細菌のタイプを知り、それと相性の良い菌を知ることが大切です。
性格を左右する腸内細菌
腸と脳は自律神経やホルモン分泌、サイトカインなど情報伝達物質を介して密に互いにコミュニュケーションを取って情報交換をしており、この関係は「腸脳相関」と呼ばれています。日本には古来より「腹」に関係した言葉が沢山あります。腹を決める、腹が立つ、腹の虫がおさまらない等‥これらは実は腸内環境が乱れることで感情や気持ちに変化が起きる事を表しています。
このように腸内環境によって性格も変わると言われています。これは、マウスによる試験でも実証されています。活発なマウスと臆病なマウスの腸内細菌を入れ替えたところ、活発だったマウスは臆病になり、臆病だったマウスは活発になりました。腸を整えることは、健康だけでなく感情や心のコントロールにも繋がってくることがわかります。
腸の調子が悪いとなんだか気持ちが落ち着かない、ストレスを感じるとすぐにお腹の調子が悪くなるなど、よくイライラする人、いつも穏やかな人、これは腸内(ちょうない)細菌(さいきん)叢(そう)でコントロールされていると言っても過言ではありませんね。自分の腸内にはどの菌が多く、どういう思考になりがちかということを把握していると、健康面だけではなく性格を操ることもできるかもしれません。
菌検査キットの選び方
菌検査キットで分かること
・主要な菌の種類
・菌の多様性
・太りやすさ
・美容や健康面における改善点、アドバイス等
ポイント
ざっくりといくつかのタイプに分けられる大まかなもの、自分の腸内菌一つひとつや相性の良い菌まで細かく分かるものなど様々です。せっかく腸内環境を調べるのであれば、細かく菌の相性まで分かるものを選ぶと今後の菌活にも迷いが生じにくくなります。また、分析結果についても、ネットや郵送で結果シートのみを受け取るものや、口頭での解説やアフターフォローまであるものもありますので、今後に活用しやすい方法を選びましょう。