秋も深まり寒い日も増えてきました。季節の変わり目は、気温差も大きく、体調を崩しやすい時季です。
同じ環境で生活をしていても、体調を崩しやすい人と崩しにくい人、風邪の治りが遅い人と早い人がいますが、これはその人の持つ「自然治癒力」に違いがあるためです。
自然治癒力は生命力
人間の身体には外の変化に左右されず、一定の状態を保とうとする「ホメオスタシス(恒常性)」という働きがあります。
このホメオスタシスのおかげで、身体の中は常に一定に保たれていて、この働きが誤作動を起こした時や異常が起こった時に、身体の不調が現れます。
この異常が起こった状態を正常に戻す働きが「自然治癒力」です。
「自然治癒力」は身体を治し、生命を維持しようとする人間が本来持っている力です。
人間の身体は、「自律神経系」「免疫系」「内分泌系(ホルモン)」の3つが連携しながら働いて、こころと身体の健康を守っていますが、この3系統の一つでも働きが悪くなれば、ホメオスタシスが維持できなくなり自然治癒力も十分に発揮されません。
ストレス、不安、緊張、恐怖、不快といったものによって自律神経のバランスが乱れると、免疫系や内分泌系にも影響してしまい、ホメオスタシスに異常が起こり、不調を引き起します。
その際、自然治癒力を最大限に発揮できれば、身体の不調も早く改善していきますが、働きが鈍ってしまうと、なかなか体調は元に戻りません。
自然治癒力とストレス
私たちが健康を維持するためには、過剰なストレスを受けないように、そしてストレスを溜めこまないようにして、「自律神経系」「免疫系」「内分泌系」を整えることがとても大切です。
ストレスを発散できる趣味や適度な運動をすることでストレスを溜めこまないように意識しましょう。
笑うことや泣くこともストレス解消には効果的と言われていますので、映画鑑賞や読書もおすすめです。
過剰なストレスは、自律神経の乱れ・免疫力の働きが弱まる・内分泌系のバランスが崩れるといった恐れがありますので、ストレスと上手に付き合っていきましょう。
自然治癒力を高めるために
ストレスと上手に付き合いながら自然治癒力を高める、日々の生活でのポイントは次の3つです。
質の高い睡眠をとる
質の高い睡眠の鍵はノンレム睡眠です。睡眠中はレム睡眠とノンレム睡眠を周期的に繰り返しています。
ノンレム睡眠は脳の疲れを回復させる効果があり、朝にスッキリ起きるためには欠かせません。
しかし、強い精神的ストレスがある人は、脳の疲れを回復させる時間であるノンレム睡眠が減少し、寝ても疲れが取れず、不調につながりやすくなってしまいます。
ストレスを溜めこまないために、また自然治癒力を高めるためにも、質の高い睡眠で身体と脳の疲れを回復させることが大切です。
室温は26度前後、湿度は50%〜60%、眠る前にスマートフォンなどのブルーライトを避ける、などに気をつけてみましょう。
栄養バランスのとれた食事を心がける
決まった時間に食事を摂ることで自律神経も整い、免疫力アップにつながります。
また、よく噛んで食べることも大切です。唾液には食べ物を消化する働きだけではなく、殺菌作用も期待されます。
よく噛めば噛むほど唾液が多く分泌されて、外からの異物の侵入を防ぐことができます。
免疫力アップのために積極的に摂り入れたい栄養素
- タンパク質…細胞の材料であるアミノ酸を補うために、肉や魚、大豆製品や卵から良質なタンパク質を摂取しましょう。
- ビタミンB2…たんぱく質などが体内でエネルギーに変えるのを助けたり、細胞が新しく生まれ変わる際に必要な栄養素です。レバーや納豆、魚介類などに多く含まれています。
- ビタミンA…皮膚や粘膜を丈夫にし、外からの病原菌の侵入を防ぎます。にんじんやかぼちゃ、レバー、うなぎなどに多く含まれています。
- 亜鉛…免疫反応にかかわる酵素の成分で、牡蠣や牛肉、豚肉などに多く含まれている栄養素です。
また、カモミール・セージ・タイム等のハーブには、免疫力を上げる効果が期待できます。
そして糖分を摂り過ぎると、身体が細菌を退治する機能が弱まってしまうと言われていますので、糖分の摂り過ぎには注意しましょう。
身体を温める
平均体温が1℃下がると免疫力が約35%下がると言われています。
逆に平均体温が1℃上がると、免疫力が60%も活性化するとも言われています。
日常的に身体を冷やさないように注意しましょう。
これから冬に向けて、気温や湿度が下がり風邪やインフルエンザ等も流行りやすくなりますが、ストレスを溜めないようにして、体調を崩さないように気をつけましょう♪
スタジオのお手入れでも身体のケアのお手伝いができますので、お気軽にスタッフまでご相談くださいませ。