堤 信子
Nobuko Tsutsumi
フリーアナウンサー、昭和女子大学、法政大学その他兼任講師。エッセイスト。福岡県生まれ。TV、ラジオ、講演のほか、WEBや誌面での連載など幅広く活躍中。
子どもの頃に好きだったことは?
今回は、自分が自分らしくワクワクする時間についてお話しします。
先日、友人たちと食事をしていた時に、「自分がワクワクするのは、どんなとき?」という話題になりました。
“ワクワクする”こととは、例えば、時間を忘れて熱中することや、どんなに労力を注ぎ込んでも疲れないことだったり、元気が湧いてくることです。
「そんなの、特にないなあ…」と、すぐにピンとこない人は、子どもの頃に好きだったことを思い出してみてください。
「絵を描くのが好きだった」「一日中本を読んでばかりいた」「おしゃべりばかりしている子だった」などなど。
右脳を使ったひらめきや想像力など、直感が働きやすい子どもの頃に、無意識に好きだったことが、その人本来の魂(たましい)の望みをよく表していると言います。
自分らしくいられる時間を大切に
私は、昔から話すことが好きで、学校から戻ったら学校での出来事を事細かに家族に報告していたそう。聞かれたから話すというのでなく、いつも自分から嬉しそうに話していたと、母から聞いたことがあります。
大学講義の日もしかり、午前も午後もずっと話しっぱなしなのですが、不思議と疲れません。司会や講演の仕事の後もそうです。むしろ、話した後の方が、よりワクワク元気になるのです。
「自分の声が自分の身体をより元気にしてくれている」。
最近そのことを確信するようになり、自分らしい仕事に就くことができていて幸せだとつくづく思います。
私を含む、昭和生まれの世代は、「嫌なことも歯を食いしばって頑張ること」が美徳だと教わってきました。しかし、時代は変わりました。
今は、自分がワクワク、自分らしくいられる時間を持てば持つほど、人生は豊かになると言われる時代です。とてもいいことですよね。
ワクワクはGOサイン!
さあ、1年の約半分を過ぎたところで、一度立ち止まって振り返りましょう。
やるべきこと、疲れる時間…、そんなことばかりで1日を終えるのをやめましょう。
趣味や推し活、仕事などで、ワクワク気分が上がる時間を、持てていますか?
もしくは、つまらないと決めつけている仕事に対して、自分の意識を変えて、ワクワク楽しくなる工夫をしていますか?
「ワクワク」という感情は、自分の魂が、「そうそう、その通り楽しんでね。進んでね」と教えてくれるサインです。そしてその感情は、自分の心の声に耳を傾けることで分かり、自分で意識してコントロールすることだってできます。
特に1年の後半は、積極的にワクワク時間を増やしましょう。
そうすれば、大晦日に「今年は充実の年だったなあ」と、嬉しく1年を振り返ることができるに違いありません。
〜代官山のキッチンから〜
心地よいコーヒータイムにおすすめのコーヒーやおやつの紹介、エッセイ朗読をお届けします。