
堤 信子
Nobuko Tsutsumi
フリーアナウンサー、昭和女子大学、法政大学その他兼任講師。エッセイスト。福岡県生まれ。TV、ラジオ、講演のほか、WEBや誌面での連載など幅広く活躍中。
豊かで美しいあいさつの言葉
「おはよう」「いただきます」「ごちそうさま」「行ってきます」「行ってらっしゃい」「ありがとう」「お疲れ様です」「お先に失礼します」「ただいま」「おやすみなさい」。
普段の暮らしで、私たちが幾度となく口にしているあいさつの言葉を、あえてここに挙げてみました。
日本語のあいさつには、日常生活や人との関係性を大切にする日本の文化が色濃く現れており、一つひとつが豊かで美しい響きを持つ言葉です。
これらの言葉を、どんな声で発しているか、あなたは意識したことはありますか?
慌ただしい日々を送る私たちのほとんどが、おそらく心ここに在らずで、これらの言葉を自動的に発しているのではないでしょうか。
かつての私もそうでした。
短い言葉に想いを込めて
例えば「行ってきます」。これは、ただ出かけるという意味ではありません。
「行く(出かける)」+「来ます(また戻る)」。
ちゃんと無事に戻ってきますよ!と相手を安心させる思いやりに満ちた日本語のあいさつです。
「有難う」は、「有り難し」が語源。
「めったにない」「珍しくて尊い」ことへの感謝が込められたあいさつ。
「お疲れ様です」は、「疲れる」に「様」をつけて丁寧にした言葉。
「疲れたでしょう、ありがとう」という想いを含むあいさつです。
波動の高い声で運気向上
せっかく、美しい意味の言葉を発するなら、その言葉に見合った波動の声で相手に伝える。
ここを意識するだけで、流れが変わります。
そう、運気が上向くのです。
これは、私自身が声の波動について学んで再認識したこと。
「明るく」「温かく」「優しく」「穏やかに」「元気いっぱいに」。
これらの感情はどれも波動が高いもの。
その場にあった感情の声であいさつをすると、言葉が持つパワー(言霊)が最大限に生かされ、自分も周りもなんだか良い気持ちになります。
これは量子物理学の世界でもすでに証明されていることです。
家族へのあいさつから始めよう
良い感情を乗せて言葉を発する。
お金もかからず簡単なことですが、効果は絶大です。
体調も心も人間関係も整ってくることが多いのです。
せっかくの美しい言葉も、それを音声に載せる時に、感情のない低い波動の声で発しては、もったいないですよね。
たかがあいさつ、されどあいさつ。
温かい声の波動は自分の身体にも美しく響いてくれます。
まずは、家族への「おはよう」を、明るい声で始めてみませんか。
気分のいい1日はあなたの声から。
ぜひ意識してみてくださいね。
〜代官山のキッチンから〜
心地よいコーヒータイムにおすすめのコーヒーやおやつの紹介、エッセイ朗読をお届けします。