お肌のお悩み・肌トラブル

肌荒れを繰り返さない!今日から始める改善方法

肌が荒れていると、鏡を見るたびに憂鬱な気分になってしまうもの。肌の状態がなかなか改善しなかったり、肌荒れを繰り返していたりする場合には、根本的な生活習慣から見直す必要があるかもしれません。
ここでは、肌荒れが起こる原因と、健康的な肌を取り戻すための改善方法について解説します。

肌荒れはなぜ起きる?

一口に肌荒れといっても、その原因はさまざま。紫外線や花粉といった外部からの刺激や、季節の変わり目などの温度の変動によって、肌の状態が不安定になることもあります。また、女性ホルモンの影響によって、生理前や生理中などに肌トラブルが起こるケースもあるでしょう。その中から、肌荒れの主な原因を2つご紹介します。

肌は内臓を映す鏡

東洋医学の世界ではよく、「肌は内臓を映す鏡」といわれています。皮膚は内臓を包む袋のような存在のため、内臓や血行の調子、ホルモンバランスなど、体内の状態が症状として現れることが少なくありません。
例えば、「便秘になるとニキビができる」という人も多いのではないでしょうか。腸内環境が乱れると、肌のくすみや吹き出物といった肌トラブルが特に起こりやすくなります。

生活習慣の乱れが肌に現れる

トラブルのないすこやかな肌は、日々の生活や食事の積み重ねで作られます。普段、何気なく行っていることが、肌荒れを悪化させる原因になっているかもしれません。「肌の調子が悪い」「肌荒れがなかなかよくならない」と感じたら、自分自身の生活習慣をあらためて見直してみましょう。肌荒れが気になったときは、食事のバランスや生活リズムを改善するチャンスともいえます。

荒れているときの肌の状態は?

肌荒れをしているとき、肌はどのような状態になっているのでしょうか。続いては、肌荒れが起こりやすくなる仕組みをご紹介します。

バリア機能の低下

肌には本来、乾燥や外部刺激から守る「バリア機能」が備わっています。肌の表面にある角質層が、異物の侵入や紫外線・花粉などの刺激、水分の蒸発を防いでいるのです。
肌荒れを起こしている肌は、このバリア機能が低下した状態と考えられます。内部からの栄養不足や外部からの刺激によって肌の油分と水分のバランスが崩れると、バリア機能は低下してしまいます。バリア機能が低下した肌は、水分の蒸発によって乾燥が加速し、紫外線や摩擦といった外部刺激の影響を受けやすくなって、肌荒れが起こることがあります。

ターンオーバーの乱れ


肌の細胞は、一定のサイクルで新しく生まれ変わっています。この肌の代謝を「ターンオーバー」と呼び、新しい細胞の生成から古い角質がはがれ落ちるまでは、約28日といわれています。肌のターンオーバーの乱れは、肌荒れやニキビ、吹き出物といったトラブルの原因になります。
ターンオーバーのサイクルが早すぎると、未熟な肌細胞が表面に出てきてしまうため、バリア機能の低下を招きます。反対に、サイクルが遅いと古い角質がはがれずに残ってしまい、新しい肌細胞が表面に出てくることができません。ターンオーバーの乱れは、外部からの肌ダメージのほか、毎日の生活習慣も大きく影響するといわれています。

肌荒れを改善するために見直したい生活習慣


肌荒れの改善を目指すには、まず生活習慣を見直すことが重要です。肌荒れしているときに、気をつけたい生活習慣について見ていきましょう。

肌にふれるものを清潔に

肌に直接ふれるタオルや寝具が汚れていると、そこから雑菌がくっついてしまう可能性があります。洗顔後に顔を拭くタオルは常に清潔なものを使用し、枕カバーやシーツなどもこまめに洗濯をしましょう。「定期的に布団を干す」「布団専用クリーナーなどを活用する」といった対策もおすすめです。
また、見落としがちなのが、メイクに使用するブラシやパフ。メイクのたびに肌にふれるブラシなどは、不衛生なまま使っていると肌荒れにつながることがあります。こまめに洗ったり買い替えたりして、清潔な状態を維持してください。

ストレス解消

ストレスは、肌にとっても大敵です。ストレスが溜まると自律神経のバランスが崩れ、それによってホルモンバランスも崩れて肌荒れを引き起こしやすくなります。また、ストレスによって体内で活性酸素が発生し、活性酸素が細胞を傷つけて免疫力を低下させ、肌が本来の機能を発揮しづらくなることもあります。
肌荒れの改善には、趣味や休息、運動など、自分なりのストレス解消法を見つけておくことが大切です。心や身体が疲れていると感じたら、ゆっくりリラックスする時間をとり、ストレスを溜め込まないようにしてください。

十分な睡眠

睡眠不足は、肌荒れのほかくすみやクマといった肌トラブルの原因にもなります。早寝早起きを心掛け、最低でも1日6時間以上はぐっすりと眠るようにしましょう。
また、睡眠の長さだけではなく、睡眠の質も重要です。毎日、規則正しく同じ時間帯に睡眠をとることで体内時計が整えられ、肌にもプラスに働きます。眠りに入るときにはできるだけ寝室を暗くし、スマートフォンやパソコン、テレビなどは、就寝の1時間前には見ないように心がけましょう。

栄養バランスのとれた食事

健康できれいな肌を目指すには、栄養バランスの整った食事も重要です。どれほどスキンケアに力を入れていても、偏った食生活を送っていては、肌荒れを改善するのは難しくなります。特に、インスタント食品や甘いお菓子、アルコールなどをとりすぎると、腸内環境の悪化につながります。
コラーゲンの生成に役立つたんぱく質や鉄分のほか、ホルモンバランスを整える働きのあるビタミン類も積極的にとることがおすすめです。

適度な運動

適度な運動は肌の代謝を促し、ストレス解消にも効果的です。例えば、ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動は、血行や発汗を促し、肌のターンオーバーを正常化するのに役立つといわれています。
無理のない範囲で、毎日の生活に運動を取り入れてみましょう。忙しくて身体を動かす時間がない場合は、「通勤の電車で立つ」「エレベーターではなく階段を使う」といった、ちょっとしたことを積み重ねるだけでもよい影響があるはずです。

肌荒れを改善するには正しいスキンケアが重要


肌荒れを改善するには、日々の生活習慣を見直すと同時に丁寧なスキンケアも必要です。正しいスキンケアで、健康的な肌を取り戻しましょう。

洗顔

洗顔のときに気をつけたいのが、洗いすぎです。洗顔料はしっかりと泡立て、肌をなでるようにしてやさしく洗います。特に、肌荒れしているときは、肌が敏感になっているので、低刺激の洗顔料を選んでさっと短時間で終わらせるようにしてください。洗うときやタオルで顔を拭くときは肌を刺激しないことに注意し、ゴシゴシこすらないようにしましょう。

保湿

洗顔後の肌は乾燥しやすいため、そのままにはせず、タオルで軽く押さえたらすぐに保湿ケアを行います。保湿力の高い化粧水で水分をたっぷりと与え、乳液やクリームでしっかりと蓋をするように保湿するのがポイントです。保湿するときも必要以上に叩いたりこすったりせず、肌の上を滑らせるように塗り、ハンドプレスで押さえることがおすすめです。

紫外線ケア

紫外線は乾燥によるダメージを加速させるほか、将来的なシミやシワの原因にもなります。紫外線は夏に限らず一年中降り注いでいるため、季節を問わずUV対策が必要です。日焼け止めや帽子、日傘などを利用して、紫外線ダメージから肌を守りましょう。

肌荒れ改善の第一歩は生活習慣の見直しから

トラブルのないきれいな肌は、日々の生活習慣やお手入れの積み重ねによって作られます。繰り返す肌荒れやしつこい肌トラブルに悩んでいる場合、その原因は、もしかするとライフスタイルや食生活の乱れかもしれません。
生活習慣を整えることは、肌荒れの改善だけではなく心身の健康にもつながります。肌荒れの改善を目指すなら、まずは生活習慣の見直しから行ってみてはいかがでしょうか。

基礎化粧品会社イービーエムが展開する全国の「スキンケアスタジオ」では、お一人おひとりの肌や体質に合った化粧品をベースに、心をこめた美と健康の「手あて」をいたします。肌やスキンケアでお悩みがある方は、ぜひご相談ください。

この記事の監修者

医学博士。聖マリアンナ医科大学医学部卒。 聖マリアンナ医科大学病院、昭和大学病院、墨田病院などを経て、現在は子育てをしながら産業医として活動している。