お肌のお悩み・肌トラブル

化粧水の使い方とは?使うときの注意点や選び方のコツを紹介

肌にうるおいを与え、キメを整えるために欠かせないのが化粧水です。しかし、毎日スキンケアで化粧水をつけていても、正しい使い方を意識している人は意外と少ないかもしれません。中には、なんとなくパシャパシャと化粧水をつけて終わりという人もいるのではないでしょうか。
化粧水は、正しい使い方をするかどうかで肌に与える効果も変わります。ここでは、正しい化粧水の使い方や化粧水をつけるときの注意点のほか、化粧水選びのコツなどを詳しく解説します。

プロがすすめる!化粧水の使い方

化粧水は、ただ肌につけておけばいいというわけではありません。まずは、美容のプロがおすすめする、化粧水の正しい使い方をご紹介します。

1. 自分に合った化粧水を選んで準備する

化粧水によるスキンケアのスタートはアイテム選びから。化粧水は、乾燥が気になる場合はしっとりタイプ、肌が荒れ気味のときはさっぱりタイプなど、肌質や好みで選ぶといいでしょう。保湿や美白など、自分の目的に合わせて化粧水を選ぶのもおすすめです。

2. 適量を手に取る


化粧水を適量手のひらに取ります。推奨されている使用量は商品によっても異なりますが、一般的には500円玉くらいの量が目安となります。
なお、ミストタイプの化粧水や化粧水をコットンに含ませて使う方法もありますが、できれば化粧水は手でつけるか、顔にスプレーなどで直接吹きかけて手でなじませるほうがいいでしょう。化粧水のたびに肌に直接ふれることで、かさつきやごわつきなどの些細な変化にも気づきやすくなります。

3. 5点置きをして均等に広げる

手のひらに取った化粧水はそのまま顔に広げるのではなく、まずはもう片方の指を使って化粧水を額、両頬、鼻、あごの5ヵ所につけます。次に、両手を合わせて手のひらに残りの化粧水をつけた後、顔全体に塗り広げていくと、ムラなく均等に化粧水をなじませることができます。
小鼻の脇やフェイスライン、目元など、凹凸のある細かい部分にも塗り残しのないようにくまなくつけましょう。

4. 顔の中心から外側に化粧水を入れ込む


化粧水を顔全体に伸ばしたら、手のひらで押し込むようにしてしっかり肌に浸透させましょう。化粧水を肌に入れ込むイメージで、手のひらでやさしく肌を包み込みます。まずは顔の中心から手のひらをあてていき、外側へ向かって化粧水を肌に入れ込んでいきます。化粧水がなじんだかどうかは、手に肌が吸いつくような感触を目安にしてください。
乾燥しやすいタイプの人は、同じようにしてもう1回化粧水を重ねづけするのもおすすめです。なぜ、1回につける量を倍にするのではなく、回数を増やすのかというと、必要以上の量を一気につけてもびしょびしょになるだけで、肌に浸透するわけではありません。思うような効果は期待できないため、いったん適量の化粧水を肌になじませてから、重ねづけしましょう。

5. 首やデコルテも忘れずに塗る

顔だけではなく、首やデコルテにも忘れずに化粧水をつけましょう。特に首元は、年齢による変化が現れやすい部分。顔に塗った後の化粧水の残りを首やデコルテに塗るだけでも、うるおいを補うことができます。

化粧水の使い方、これはNG!


化粧水をつけるとき、ついやってしまいがちなNGポイントがあります。次のような化粧水の使い方をしていないか、普段のスキンケアを見直してみましょう。

化粧水をつける量が少ない

化粧水の量が少なすぎると、きちんと肌にうるおいを届けることができません。化粧水は決してケチらず、しっかりうるおいを与えることを心掛けましょう。

コットンを使うときに化粧水の量を増やさない

コットンを使う場合は、特に化粧水の量に注意しましょう。コットンがひたひたになるくらい、十分な量の化粧水をしみ込ませます。素手だけで使うときと同じ量では足りません。使う量が少ないと肌に摩擦を与えてしまい、肌トラブルの原因になることもあります。
コットンの繊維で肌を傷つけてしまうことのないよう、やさしい力で化粧水を肌になじませるようにしてください。

つけるときに顔を叩く

化粧水をつけるときに手でパンパンと顔を叩くと、肌にダメージを与えてしまうことがあります。タッピングをする場合は叩くのではなく、指を軽くパタパタと動かすようにしてください。

洗顔から時間を空けすぎる

洗顔後はタオルで水分を拭き取ったら、すぐに化粧水をつけてください。そのまま放置すると肌の乾燥が進み、化粧水をつけてもうまくなじませることができません。また、化粧水をつけた後も放置せず、乳液やクリームでしっかり保湿しましょう。

化粧水の役割と重要性


続いては、化粧水の役割について解説します。化粧水の役割を理解して、正しい使い方の参考にしてください。また、化粧水を使わなかった場合にどうなるのかについても見ていきましょう。

化粧水は肌にうるおいを与える

化粧水の大きな役割は、肌の水分を補い、うるおいを与えることです。ほかにも、肌を整えたり、美容成分の浸透を助けたりする役割もあります。化粧水の中には、保湿や美白、エイジングケアといったプラスの効果をうたっているものもあります。

化粧水で肌表面の角質層に水分を与えることで、肌が柔らかく滑らかになり、その後に使用する美容液やクリームの美容成分も浸透しやすくなります。つまり、化粧水を正しく使うことは、理想の肌を目指す第一歩といえるでしょう。ただし、化粧水だけでは水分の蒸発を防ぐことはできません。そのため、化粧水をつけたら乳液やクリームで肌に蓋をして、保湿を促す必要があります。

化粧水を使わないと水分と油分のバランスが崩れる

洗顔の後に化粧水を使わないと、肌の水分がどんどん失われて、乾燥が進んでしまいます。
乾燥は肌のバリア機能の低下を招き、さまざまな肌トラブルの原因になります。また、「化粧水を使わなくても乳液やクリームをつければ大丈夫なのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、乳液やクリームだけでは肌の油分量が多くなりすぎてしまいます。
化粧水と乳液、クリームで肌の水分と油分のバランスを整えることが、安定した美しい肌へとつながるのです。

肌タイプ別・化粧水の選び方


化粧水にはさまざまな種類があります。種類によって、使い心地や肌の仕上がり、含まれている美容成分などが異なるため、肌タイプに合ったものを選びましょう。
ここでは、「乾燥肌」「敏感肌」「脂性肌」「混合肌」の4つの肌タイプ別に、化粧水を選ぶときのポイントについて解説します。

乾燥肌:高保湿タイプ

乾燥肌の人は、水分と油分の両方が足りていない状態です。高保湿タイプの化粧水を選び、肌にしっかりとうるおいを届けましょう。また、肌が乾燥しているとバリア機能が低下し、さまざまな刺激の影響を受けやすくなります。肌にかさつきやかゆみを感じるときはアルコールフリーの化粧水などを使い、つけるときに肌に摩擦を与えないように注意が必要です。

敏感肌:低刺激タイプ

敏感肌の人も、化粧水選びのポイントは乾燥肌とほぼ同じです。肌のバリア機能が低下して外部からの刺激を受けやすくなっているため、アルコールフリーや低刺激の化粧水がおすすめです。なお、肌荒れが起こっているときにはとろみのあるテクスチャーの化粧水はできるだけ避け、さっぱりと使えるものを選びましょう。

脂性肌:さっぱりタイプ

肌のべたつきが気になる場合は、さっぱりとした使用感の化粧水を選ぶといいでしょう。ただし、脂性肌の人にとっても保湿は重要です。保湿を怠ると皮膚の内部で乾燥が進み、余計に皮脂が分泌されてしまうこともあります。化粧水の後にはきちんと乳液やクリームを使い、水分と油分のバランスを整えるようにしてください。

混合肌:好みの化粧水で使い方を工夫

混合肌の人は、顔のパーツによって水分量と油分量にばらつきが見られます。好みの化粧水を使って、まずは基本的な保湿を心掛けた上で、乾燥が気になる部分に化粧水を重ねづけするといった工夫をするといいでしょう。かさつく部分にピンポイントで美容液を使うのもおすすめです。

化粧水を保管するときの注意点

化粧水を使っていると、保管場所などをどうすればいいか悩むことがあるかもしれません。化粧水を使いきるまできちんと良好な状態を保てるように、保管方法についても確認しておきましょう。

冷暗所で保管

化粧水に限らず、コスメの保管場所は冷暗所が基本です。直射日光のあたらない、室内の涼しい場所で保管するようにしてください。
冷たい感覚が好きで、化粧水を冷蔵庫に入れるケースが見られますが、基本的には冷蔵庫でも室内の冷暗所でも、どちらで保管しても問題ありません。ただし、このときに気をつけなければいけないのが温度変化です。化粧水に極端な温度変化が起こると、中の成分が劣化する可能性があります。そのため、一度冷蔵庫で冷やした場合は、使いきるまで冷蔵庫で保管しましょう。

容器の口に直接ふれない

化粧水を手のひらに出すときは、容器の口が直接手にふれないようにしましょう。手についた雑菌の侵入を防ぐためにも、化粧水は手のひらから少し離して出すようにしてください。

化粧水を正しく使って肌を健康な状態へ整えよう

スキンケアは、毎日の積み重ねがとても大切です。いつも何気なくつけていた化粧水も、正しい使い方を心掛けるだけで、肌のコンディションが変わってくるかもしれません。
ただし、肌の状態は一朝一夕には変化しません。正しいスキンケアを習慣化し、できれば化粧水を1本使いきるくらいの期間、繰り返し続けてみてください。化粧水をつけるときにやさしく肌にふれながら、自分の肌がどう変わっていくのかに注目してみましょう。
「自分に合う化粧水がわからない」「スキンケアの効果があまり実感できない」という場合は、プロによるトリートメントを受けることをおすすめします。トリートメントで肌の状態を整えれば、日常のスキンケアもより効果を得やすくなるはずです。

基礎化粧品会社イービーエムが展開する全国の「スキンケアスタジオ」では、一人ひとりの肌の状態に合わせて最適なスキンケアをご提案しています。スキンケアにお悩みをお持ちの人は、ぜひ一度ご相談ください。

この記事の監修者

医学博士。聖マリアンナ医科大学医学部卒。 聖マリアンナ医科大学病院、昭和大学病院、墨田病院などを経て、現在は子育てをしながら産業医として活動している。