スキンケア・基礎化粧品

スキンケアのやり方はこれでOK!朝と夜で行うひと工夫

美肌づくりの基本は、毎日のスキンケアから。正しいスキンケアができているかどうかで、肌の状態は大きく変わります。しかし、洗顔フォームや化粧水、乳液、クリームなど、スキンケアアイテムにはたくさんの種類があり、正しい順番がよくわからないという人もいるかもしれません。
スキンケアの目的や、アイテムを使う順番を理解しないまま「なんとなく」でスキンケアをしていると、せっかくの効果を最大限発揮できない可能性もあります。

ここでは、すこやかで美しい肌を目指すために知っておきたい、スキンケアのやり方について紹介。朝と夜のスキンケアの違いについても詳しく解説します。

スキンケアを行う目的とは?

スキンケアの目的は、肌のターンオーバーのサイクルを正常に保ち、健康的で美しい素肌を作ることです。
ターンオーバーとは、肌の細胞が一定の周期で生まれ変わる代謝の仕組みのこと。ターンオーバーのサイクルには個人差もありますが、健康的な肌の場合は約28日といわれています。しかし、加齢や乾燥などの要因によってターンオーバーのサイクルが乱れると、肌のバリア機能が低下し、さまざまな肌トラブルを招きやすくなってしまいます。
ターンオーバーのサイクルをすこやかに保つために欠かせないのが、日々の正しいスキンケアです。スキンケアによって肌の土台を健康な状態にすることが、結果として、美しく若々しい肌につながるのです。

スキンケアの基本

スキンケアの基本は、「汚れを落とす」「肌をうるおす」「肌を守る」という、3つのステップです。ここでは、スキンケアの各ステップにおける目的と、使用するスキンケアアイテムについて解説します。

1. 汚れを落とす

スキンケアの最初のステップは洗顔です。肌についた汗やほこり、古くなった角質、皮脂汚れなどを洗顔フォームで洗い流し、肌を清潔な状態にしましょう。メイクをしている場合は、洗顔フォームの前にクレンジング剤を使って、メイクをきちんと落とします。
洗顔の重要なポイントは、「うるおいを残しながら肌の汚れをしっかり落とす」ことです。洗顔の回数が多すぎたり、洗浄力の強すぎる洗顔料を使ったりすると、肌に必要な皮脂まで洗い流してしまうことになるため注意しましょう。

2. 肌をうるおす

洗顔で肌を清潔な状態にしたら、化粧水で肌にうるおいを与えます。肌が乾燥するとバリア機能が低下し、外部からの刺激によるダメージを受けやすくなってしまいます。洗顔の後はあいだを空けず、化粧水で肌に水分を与えましょう。
保湿や美白、シワ対策など、特に気がかりな点がある場合は、目的に合った美容成分が含まれた美容液をプラスするのもおすすめです。

3. 肌を守る

肌に化粧水をつけただけでは、すぐに水分が蒸発してしまいます。肌に必要な油分を補いながら、肌に蓋をしてうるおいを閉じ込める働きをするのが乳液やクリームです。
乳液とクリームの役割は基本的に同じですが、配合されている水分と油分の比率が違います。水分の割合が多いのが乳液で、油分が多いのがクリームです。なお、たとえ肌のベタつきやテカリが気になる場合でも、化粧水の後の乳液やクリームを省略してはいけません。化粧水だけでは肌に十分な保湿ができない上、乾燥を加速させて余計な皮脂の分泌を招く可能性もあります。※個人差があります
朝のスキンケアでは、乳液やクリームの後に日焼け止めも忘れずに。季節や天気を問わずしっかりとUVケアを行い、紫外線から肌を守りましょう。

朝のスキンケアは洗顔から!日焼け止めまで行って肌をしっかり守る


スキンケアを行うタイミングは、朝と夜の2回です。朝のスキンケアでは、「洗顔→化粧水→乳液or美容液→クリーム→日焼け止め」という流れが基本となります。※個人差があります
スキンケアの際は、つけたアイテムが肌になじんでから次のアイテムをつけるようにしましょう。肌になじむ前に次のアイテムを重ねてしまうと、成分同士がぶつかってしまったり、効果をしっかり引き出せなかったりすることがあります。肌になじんでいるかどうかは、手でふれたときに吸いつくような「もっちり感」を目安にしてみてください。

1. 洗顔

初めに洗顔で、眠っているあいだにかいた汗や皮脂などの汚れを落とします。肌に負担をかけないよう、洗顔料をしっかりと泡立てて洗いましょう。
「朝はさっぱりと洗い上げたい」という人もいるかもしれませんが、肌がキュッとするくらい洗い上げると、必要なうるおいまで奪ってしまう可能性があります。その場合は、洗浄力が強すぎない洗顔料を選ぶか、洗顔後の保湿を特に念入りに行いましょう。

2. 化粧水

洗顔後、タオルでやさしく水分を拭き取ったら、すぐに化粧水をつけます。
化粧水に書かれている適量を手に取り、顔全体に押し広げるように塗っていきましょう。目元用や口元用などのポイント美容液をプラスする場合は、化粧水の後で使います。

3. 乳液or美容液

化粧水で肌にうるおいを与えた後は、乳液で蓋をして水分の蒸発を防ぎます。
また、美容液は美容成分が高い濃度で配合されており、肌に栄養を与えることができます。保湿や美白、透明感など、より高い効果を求めるなら、乳液の代わりに美容液を選ぶのもひとつの方法です。その場合は、自分の目的に合った美容成分が配合されている、全顔用の美容液を使いましょう。

4. クリーム

クリームは乳液よりも油分の割合が多いため、肌に与えた水分を閉じ込める効果があります。
朝のスキンケアの後、そのままメイクをする場合は、軽いテクスチャーのクリームを選ぶといいかもしれません。

5. 日焼け止め

保湿ケアが終わったら、日焼け止めを塗って紫外線をしっかりとガードしましょう。
「日焼け止めは夏の暑い時期だけ」という人もいるかもしれませんが、紫外線は季節を問わず一年中降り注いでいます。特に、肌の奥深くまで届くUV-Aは雲やガラスも通過する性質を持っているため、天気の悪い日や屋内にいる場合でも日焼け止めは大切です。

夜のスキンケアはクレンジングから!クリームなどでうるおいを閉じ込める


夜のスキンケアでは洗顔の前に、まずクレンジングでメイクをきちんと落とします。
それぞれのアイテムのつけ方は、基本的に朝と同じです。乾燥や紫外線、ほこり、花粉など、日中に受けた刺激から肌を守るため、丁寧な保湿を心掛けましょう。

1. クレンジング

クレンジングでメイクや皮脂汚れを落とします。帰宅してすぐにメイクを落とす場合、クレンジングの後は洗顔、保湿までを必ずセットで行ってください。その後、時間を空けて入浴するときには、洗顔料を使わずにぬるま湯でさっと顔を洗う程度にとどめ、入浴後は忘れずに保湿ケアをしましょう。

2. 洗顔

洗顔料をしっかりと泡立て、やさしく肌を洗います。たっぷりの泡で、クレンジングの洗い残しや古い角質を取り除きましょう。
夜、入浴の際に洗顔する場合は、お湯の温度に注意してください。熱めのお湯で洗うと皮脂を取りすぎて、乾燥を招くおそれがあります。36~38℃のぬるま湯で洗うのがおすすめです。

3. 化粧水

洗顔が終わったら、すぐに化粧水で肌に水分を与えます。
洗顔後、すぐに化粧水をつけることがポイントですので、入浴時に洗顔をする場合は出る直前に洗顔を行い、お風呂場から出たらすぐに化粧水を使います。

4. 乳液or美容液

乳液で水分と油分を程良く補い、肌に蓋をします。肌は夜のあいだに日中のダメージを回復するため、より高い保湿効果や美白効果が期待できる美容液を使うのがおすすめです。

5. クリーム

スキンケアの仕上げに、クリームで肌に油分を補います。眠っているあいだに失われる水分を最小限に抑えるため、クリームでうるおいを閉じ込めましょう。

プロがおすすめするスキンケアのひと工夫

続いては、美容のプロがおすすめするスキンケアのひと工夫をご紹介しましょう。

スキンケアアイテムはライン使いがおすすめ

化粧水や乳液、クリームといったスキンケアアイテムは、できるだけ同じシリーズでそろえたライン使いがおすすめです。
多くのブランドでは、スキンケアアイテムはシリーズをそろえて使用することを前提として開発されています。ライン使いをしたほうがアイテム同士の相性もよく、相乗効果が期待できるでしょう。

パックで肌の修復ケア

肌にふれたときにザラつきを感じたり、「何かいつもと違う」と思ったりしたら、基本のスキンケアに加えて週に3日くらいの頻度でパックを使ってみてください。
パックをするタイミングは、洗顔で汚れを落とし、化粧水で肌を整えた後がおすすめ。使用後は乳液とクリームで、肌のうるおいを守りましょう。

温&冷タオルを活用したスキンケアテクニック

乾燥した肌は皮膚の表面が硬くなり、スキンケアをしても美容成分が浸透しにくくなることがあります。そのような場合は、クレンジングと洗顔の後にホットタオルで肌を温め、皮膚を柔らかくすると効果的です。
また、毛穴の開きが気になるときは、クリームを塗った後に冷たいタオルをのせると、毛穴をキュッと引き締めることができます。

正しいスキンケアで美しくすこやかな肌へ導こう

美しく若々しい肌を作るために大切なのは、毎日の丁寧なスキンケアです。朝と夜、それぞれのスキンケアを正しく行い、すこやかな肌を作っていきましょう。
日々のスキンケアは、自分の肌の状態を確認できるチャンスでもあります。「最近肌がざらざらしてきた」「スキンケアの効果があまり実感できない」という場合は、プロによるトリートメントを受けることをおすすめします。

基礎化粧品会社イービーエムが展開する全国の「スキンケアスタジオ」では、一人ひとりの肌の状態に合わせて最適なスキンケアをご提案しています。
スキンケアにお悩みをお持ちの人は、ぜひ一度ご相談ください。

この記事の監修者

医学博士。聖マリアンナ医科大学医学部卒。 聖マリアンナ医科大学病院、昭和大学病院、墨田病院などを経て、現在は子育てをしながら産業医として活動している。