お肌のお悩み・肌トラブル

洗顔の正しいやり方をチェック!洗顔をマスターして理想の美肌へ

スキンケアにおいて、洗顔は非常に重要です。しかし、日常生活の中で正しい洗顔の方法を教わる機会はなかなかないため、多くの人が自己流で洗顔を続けているのではないでしょうか。
洗顔は、正しいやり方で行えば美肌づくりに役立ちますが、間違った方法で洗顔をしていると肌トラブルを招く可能性もあります。
ここでは、あらためて確認しておきたい洗顔の重要性と正しいやり方を、洗顔料の選び方などと併せて解説します。

プロがすすめる!洗顔の正しいやり方


まずは、美容のプロがおすすめする洗顔の正しいやり方をご紹介します。一つひとつの工程は難しいことはありません。手順を確認し、さっそく毎日の洗顔時に実践してみましょう。

1. 手を洗い、ぬるま湯で事前に顔を濡らす

手に汚れや油分がついていると、洗顔料の泡立ちが悪くなります。洗顔の前にはまず手を洗い、清潔な状態にしておきましょう。
また、肌が乾いた状態で泡立てた洗顔料をのせても、泡がすぐにへたってしまい、肌への摩擦につながることがあります。泡を持続させるために、あらかじめぬるま湯で顔を濡らしておきます。このとき、冷たい水を使うと、毛穴が閉じて汚れが落ちにくくなるので注意してください。

2. 洗顔料をしっかりと泡立てる

洗顔料をしっかりと泡立てて、濃密な泡を作ります。水かぬるま湯を少量ずつ数回に分けて足しながら、手を逆さにしても落ちないくらいまで泡立てましょう。
素手で泡立てるのが難しい場合は、泡立てネットを活用するか、泡タイプの洗顔料を選ぶのがおすすめです。

3. 泡を転がすように洗う

洗顔のコツは、指で洗うのではなく、泡で洗うことです。肌を直接手でこするのではなく、「泡で泡を洗う」くらい、肌から手を感じないほどのイメージで洗いましょう。汚れを落とそうと指で強くゴシゴシこするのは、摩擦によるダメージを肌に与えるため厳禁です。
洗う順番ですが、まず、皮脂分泌の多いTゾーンにたっぷりの泡をのせ、肌の上で泡を転がすようにして洗います。その後、皮脂の分泌量が少ないUゾーン、皮膚の薄い目元、口元と進めていくと、肌に大きな負担をかけずに洗うことができます。

4. ぬるま湯でしっかりすすぐ

洗い終わったらぬるま湯ですすぎます。肌に洗顔料が残っていると肌荒れの原因となるため、ぬめりがなくなるまでしっかりとすすぎましょう。特に、髪の生え際やあごの下、小鼻周りなどはすすぎ残しが多くなる部分なので、泡が残っていないかを鏡でチェックするといいでしょう。

5. やさしく水分を拭き取る

柔らかく吸水性の高いタオルで、肌の水分を拭き取ります。ここでゴシゴシ拭いて肌に刺激を与えると、せっかく泡で丁寧に洗った努力が台無しになってしまいます。決して肌をこすらず、肌をタオルで軽く押さえるようにして、水気を吸い取らせるようにするのがコツです。

6. すぐに保湿をする

洗顔後の肌は、そのままにしているとどんどん乾燥してしまいます。タオルで水分を吸い取ったら、時間を空けず、すぐに化粧水や乳液、クリームで保湿することが大切です。

これはNG!やってしまいがちな洗顔方法


自己流の洗顔を続けてきた人の中には、知らず知らずのうちに、間違ったやり方で洗ってしまっているケースがあるかもしれません。下記のような、間違った洗顔方法を行っていないかチェックしてみましょう。

極端な温度(冷水、お湯)で洗う

冷たい水で洗顔をすると、毛穴が閉じて汚れが落ちにくくなります。また、毛穴に詰まった古い角質や皮脂は、温度の低い水ではうまく除去することができません。
一方、熱めのお湯を使うと、肌に必要な皮脂まで奪ってしまう可能性があります。洗顔のときには冷水やお湯は避け、36~38℃くらいのぬるま湯を使いましょう。

シャワーを使う

夜、入浴のときに洗顔をしている人は多いのではないでしょうか。このとき気をつけたいのが、シャワーで顔を流さないということです。
シャワーを直接顔にあてると、水圧の勢いで顔の皮膚を垂れ下がらせ、たるみを引き起こす原因になってしまいます。さらに、入浴時に使うシャワーの温度は、洗顔に使うには熱すぎます。お風呂で顔を洗う際にも、シャワーではなく必ずぬるま湯を使うようにしましょう。

洗顔料を泡立てない

どんなタイプの洗顔料でも、手でしっかりと泡立ててから使うのが正しいやり方です。洗顔料を泡立てずに肌に伸ばしたり、顔の上で泡立てたりしていては、肌をこする刺激によってダメージを与えてしまいます。
また、泡に汚れを吸着させることができなくなるため、皮脂やほこりなどもしっかり洗い落とすことができません。うまく泡立てられない場合は、泡立てネットや泡タイプの洗顔料を使いましょう。

力を入れて洗う

「毛穴の汚れをすっきり取り除きたい」と、力を入れてゴシゴシこするのも間違ったやり方です。
力を入れてこすると摩擦が刺激になって、肌荒れや乾燥、色素沈着といった肌トラブルを引き起こすこともあります。洗顔のときは、肌に指がふれないくらいのたっぷりの泡で洗うことを心掛けましょう。同様に、タオルで水分を拭くときも、ゴシゴシこするのは禁物です。

すすぎが不十分

すすぎが不十分で洗顔料が肌に残ったままになってしまうと、肌荒れや毛穴詰まりを招く原因になります。
特に、髪の生え際やあごの下は、洗顔のすすぎ残しによるニキビができやすい場所です。人によっては、すすぎ残しがないように意識するだけで、肌トラブルが改善に向かうケースもあります。

洗顔の回数が多すぎ

洗顔の回数は、朝と夜の1日2回までにとどめましょう。それ以上洗顔すると、肌のうるおいまで洗い流してしまう可能性があります。特に、脂性肌タイプの人は、テカリやベタつきが気になるからと、1日に何度も洗顔をしていませんか?洗顔の回数が多すぎると肌に必要な皮脂まで取り除いてしまうため、肌が乾燥を防ごうとして、余計に皮脂を分泌するようになります。せっかく洗顔でベタつきを抑えようとしても、洗顔のしすぎは逆効果になるのです。

洗顔の回数についてはこちらの記事もご覧ください
洗顔は一日何回が正解?洗顔の役割と朝夜の洗顔ベストタイミング

使用方法を守らない

洗顔料には、各メーカーやブランドが推奨する使用方法があります。例えば、肌の古い角質をはがすピーリング効果のある洗顔料は、日常的に使い続けると、刺激が強すぎて肌トラブルにつながることがあります。また、毛穴の黒ずみに効果的といわれるクレイ洗顔やスクラブ洗顔も、毎日使っていると刺激によって肌の乾燥などを招くリスクがあります。
商品に記載されている使用頻度を必ず守り、たとえ「毎日使える」と書かれていても、洗った後にかさつきやかゆみなどを感じたら使用を控えましょう。

スキンケアにおける正しい洗顔の重要性

洗顔は美肌づくりの基本だといわれています。スキンケアにおける洗顔の重要性を、あらためて考えてみましょう。

正しい洗顔は肌のターンオーバーを整えられる

洗顔の目的は、肌についた汚れと古くなった角質や酸化した皮脂を落とし、肌を清潔に保つことです。そして、同時に大切なのが、肌に必要な皮脂を落としすぎず、うるおいを残した状態で洗い上げることです。
正しいやり方で洗顔をすれば、その後の保湿ケアの効果も現れやすく、肌のターンオーバーのサイクルを整えることにもつながります。

間違った洗顔はさまざまな肌トラブルを招く

間違った洗顔方法では、肌表面や毛穴の汚れをきちんと落としきることができません。
肌に汚れが残ったままだと、乾燥肌やニキビ、肌荒れなどが起こりやすくなってしまいます。特に、洗いすぎやゴシゴシ洗いによって肌に刺激を与えてしまうと乾燥が進み、肌表面の角質がどんどん厚くなっていきます。そうなると肌のターンオーバーが乱れ、ごわつきやくすみ、シミなど、さまざまな肌トラブルを招きかねません。

洗顔料の種類と特徴

洗顔料にはクリームやジェルなど、さまざまな種類があります。続いては、洗顔料の種類とそれぞれの特徴について見ていきましょう。

クリーム

クリームタイプの洗顔料は、一般的に「洗顔フォーム」と呼ばれるチューブ入りのものです。水を少量ずつ加えて泡立てることで、きめ細かいクリーミーな泡を作ることができます。

ジェル

ジェルタイプの洗顔料は、洗い上がりが比較的さっぱりしているものが多い傾向があります。商品によっては、泡立てずに肌にすべらせる洗顔ジェルもあります。

容器から泡状で出てくるタイプの洗顔料は、泡立てる手間がかからず、誰でも手軽に滑らかな泡で洗顔をすることができます。「ほかのタイプではうまく泡立てるのが難しい」「洗顔にかかる時間を短縮したい」という人におすすめです。

固形

手のひらで転がしながら泡立てる固形石鹸タイプの洗顔料は、洗浄力が強めですっきりとした洗い上がりのものが多く、洗顔後は特に丁寧な保湿ケアが必要です。

自分に合った洗顔料を選ぶには?

洗顔料を選ぶときには、種類以外に成分にも注目してみましょう。
例えば乾燥が気になる人は、やさしく洗える泡タイプで、ヒアルロン酸などの保湿成分が含まれているものがおすすめです。
また、べたつきが気になるときには皮膚が硬くなっていることが多いので、ミネラル成分が配合された洗顔料を選ぶといいでしょう。

洗顔に関するよくある疑問


洗顔のとき、クレンジングと洗顔はセットで使うべきなのか、クレンジングだけでいいのではと思ったことはありませんか?また、肌荒れ時にどうやって洗顔すればいいのか、この2つの疑問について解説します。

クレンジングと洗顔はセットで使うべき?

一見似たような機能を持つクレンジングと洗顔ですが、実は役割が異なります。
クレンジングで落とすのは、油性成分であるメイクです。一方、洗顔で落とすのは、肌に付着した汚れや酸化した皮脂、古くなった角質などです。そのため、メイクをした日はクレンジングでまずしっかりとメイクを落とし、その後に洗顔、保湿をしましょう。クレンジングだけで済まさないようにしてください。
また、「メイクをせずに日焼け止めだけ」という場合でも、クレンジングと洗顔の両方を使うのがおすすめです。

ニキビや肌荒れしているときに気をつけることは?

ニキビができたり肌がざらざらしていたりすると、つい、いつもよりもしっかり洗顔しようと考えてしまいがちです。しかし、ニキビや肌荒れのときには、肌に負担を与えないことが大切です。スクラブ洗顔や洗浄力の強い洗顔料は避け、たっぷりの泡でやさしく肌を洗いましょう。
洗顔後は、ニキビや肌荒れのひどい部分には薬を使うようにし、化粧水やクリームなどはその場所を避けるようにして使ってください。

美しい素肌づくりは日々の正しい洗顔から

洗顔は、美肌を目指す上で基本となるスキンケアです。洗顔のやり方が間違っていては、せっかく手間をかけても肌にとって逆効果になってしまうことがあります。正しい洗顔方法をマスターして、肌を清潔で健康な状態に保ちましょう。
より効果的に美肌を目指したい場合は、プロによるトリートメントを受けるのもおすすめです。実際の肌質に合わせた、より具体的なスキンケアのアドバイスも受けられるでしょう。

基礎化粧品会社イービーエムが展開する全国の「スキンケアスタジオ」では、一人ひとりの肌の状態に合わせて最適なスキンケアをご提案しています。スキンケアにお悩みをお持ちの人は、ぜひ一度ご相談ください。

この記事の監修者

医学博士。聖マリアンナ医科大学医学部卒。 聖マリアンナ医科大学病院、昭和大学病院、墨田病院などを経て、現在は子育てをしながら産業医として活動している。