ポツポツと目立って気になる毛穴の黒ずみ。特に、小鼻やTゾーン、頬などの毛穴は黒ずみが起こりやすく、「しっかり洗顔をしているのになかなか改善しない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
毛穴の黒ずみには原因によっていくつかのタイプがあり、それぞれに合わせたケアを行うことが大切です。ここでは、毛穴の黒ずみの原因とケア方法を紹介するとともに、黒ずみ毛穴のよくある疑問にもお答えします。

あなたの黒ずみ毛穴はどの状態？

毛穴の黒ずみができるタイプは、その原因によって「角栓詰まりタイプ」「たるみ毛穴タイプ」「メラニンタイプ」の大きく3つに分けられます。
黒ずみ毛穴の改善を目指すには、原因を知る必要があるでしょう。それぞれの特徴から、自分がどのタイプにあてはまるのかをチェックしてみてください。

角栓詰まりタイプ

毛穴に黒っぽいものが詰まっていて、さわるとザラザラしている場合は、角栓詰まりタイプです。小鼻やTゾーン、あごなどの皮脂分泌の多い部分に現れやすく、黒ずみ毛穴の中でもよく見られます。
角栓詰まりタイプは、過剰に分泌された皮脂や古い角質などが、産毛や汚れなどと混ざり合って角栓となり、毛穴が詰まっている状態。詰まった角栓が酸化して黒ずみ、ポツポツとした黒い点となって目立っています。普段からテカリやベタつき、ニキビが気になる人や、毛穴を埋めるタイプの下地やカバー力の高いファンデーションを使用している人は、角栓詰まりによる毛穴の黒ずみが起こりやすくなります。

毛穴開きタイプ

頬の黒ずみ毛穴に多いのが、毛穴開きタイプです。これは、開いた毛穴に光があたって影ができ、それが黒ずんで見えている状態です。
毛穴が開く原因は、乾燥や皮脂の過剰分泌、加齢で肌のハリが失われることなどさまざま。その中でも、「肌の乾燥やつっぱり感が気になるが、ベタつく部分もある」という、乾燥性脂性肌の人に開き毛穴は多く見られます。「洗顔の後、化粧水は使うけれど、ベタつくのでクリームは使わない」という人も、保湿不足によって毛穴が開き、黒い影ができやすくなるでしょう。

メラニン毛穴タイプ

紫外線や過剰なケアなどの刺激によって、メラニンが過剰に生成されることが原因で黒ずみ毛穴ができるのが、メラニン毛穴タイプです。
このタイプは、毛穴の周りにメラニン色素が沈着し、黒ずんでしまっている状態です。毛穴の詰まりや開きはなくても、毛穴の周りが輪のように黒ずんで見えます。鼻付近の毛穴に起こりやすく、黒ずみが気になる部分をさわるとツルツルしているのが特徴。「角栓ケアをしても毛穴の黒ずみが残る」「普段からスクラブ洗顔を愛用している」といった場合は、メラニン毛穴タイプである可能性が高いでしょう。

毛穴の黒ずみを解消するケア方法

毛穴の黒ずみを改善するには、適切なスキンケアを行うことが大切です。毛穴に詰まった角栓を取り除こうとして指で押し出したり、力を入れてゴシゴシ洗顔したりすると、かえって黒ずみの悪化につながりかねません。日常のケアでは、次のようなことを心掛けましょう。

正しいクレンジングと洗顔

肌にメイクが残っていると、皮脂や角質と混ざって角栓となり、毛穴詰まりの原因となります。メイクは洗顔料だけでは落とせないので、クレンジングを使ってしっかりとオフしてください。
クレンジングの量が少ないとメイク汚れを落としきれない上に、摩擦でダメージを与えてしまうため、適量を守ることが大切です。アイメイクやリップなどの濃いメイクには、専用のリムーバーを使うのもいいでしょう。クレンジングの前にホットタオルを顔にのせると、毛穴が広がって汚れを落としやすくなります。
また、クレンジングの後の洗顔も、ゴシゴシこするのは禁物です。洗顔料をたっぷり泡立て、肌の上で泡を転がすようにしてやさしく洗いましょう。洗い終えたら、人肌程度のぬるま湯で、泡が残らないように丁寧に洗い流します。

洗顔についてはこちらの記事もご覧ください。
洗顔の正しいやり方をチェック！洗顔をマスターして理想の美肌へ

キメを整えて毛穴を目立たせない

「毛穴の黒ずみの原因は皮脂だから」と、皮脂対策ばかりを重視していると、肌に必要な油分まで取り除いてしまい、乾燥を招く可能性があります。乾燥した肌は自身を守るために過剰に皮脂を分泌するため、肌表面はベタつくのに内部は乾燥している、アンバランスな状態に。さらに、過剰に分泌された皮脂が毛穴を押し広げ、乾燥して開いた毛穴が戻りにくくなる悪循環に陥ってしまいます。
毛穴の開きを抑え、目立たないようにするには、肌のキメを整えるケアが必要です。保湿で肌を柔軟にすることに加え、肌の引き締めや皮脂分泌のコントロールに効果的な、収れん化粧水を使うのもおすすめです。

十分な保湿を行う

毛穴ケアの基本は丁寧な保湿です。クレンジングや洗顔で肌の汚れを落としたら、化粧水でしっかり水分を補給し、美容液やクリームなどで保湿しましょう。「ベタつきが気になるから」と化粧水だけでスキンケアを済ませると、せっかく肌に与えた水分が蒸発し、乾燥の原因となります。化粧水の後は必ず美容液やクリームで蓋をして、油分を補うと同時に水分の蒸発を防ぎましょう。

年間を通して紫外線対策を行う

紫外線は、毛穴の黒ずみだけではなく、シミやシワ、そばかすといった肌トラブルの原因にもなります。「日焼け止めを使うのは夏だけ」という人もいるかもしれませんが、紫外線は季節を問わず一年中降り注ぎます。黒ずみ毛穴を招くメラニン色素の過剰生成を防ぐためにも、冬場や天気の悪い日でもしっかりと紫外線対策を行いましょう。

バランスのとれた食事と睡眠をとる

栄養バランスの偏った食生活や乱れた生活習慣は、ターンオーバーの乱れにつながり、古い角質やメラニンの排出が滞って、毛穴の黒ずみが起こりやすくなります。また、肌のバリア機能が低下して保水力が弱まり、肌が乾燥しやすくなってしまいます。
食事で積極的にとりたいのは、ターンオーバーの正常化に役立つビタミンAや、皮脂の分泌量をコントロールする働きを持つビタミンB6などです。ビタミンAは緑黄色野菜やレバーなどに、ビタミンB6はマグロの赤身や鮭、バナナなどに多く含まれているため、食生活に上手に取り入れてみてください。
また、ターンオーバーを促す成長ホルモンは、睡眠中に多く分泌されます。良質な睡眠をとるために、寝る前にはパソコンやスマートフォンなどの使用を避け、寝具選びにも気を配りましょう。

黒ずみ毛穴のQ＆A

ここからは、黒ずみ毛穴のよくある疑問に対して解説します。知らないうちに誤った方法でケアしていないか、あらためて確認してみてください。

Q. 油はお湯で溶けるから熱いお湯で洗顔すべき？

油汚れはお湯の温度が高いほうが落としやすいため、「熱いお湯で洗顔すれば毛穴に詰まった皮脂もすっきり取り除けるのでは？」と考える人もいるのではないでしょうか。
しかし、熱いお湯は肌への刺激となって負担を与え、うるおいを保つために必要な皮脂まで洗い流す可能性があります。肌が皮脂不足になると乾燥が進み、毛穴が開いて余計に皮脂が詰まりやすくなってしまいます。洗顔の際には熱いお湯ではなく、人肌程度のぬるま湯で流すようにしてください。

Q. 毛穴が詰まりそうだから油分は使いたくないんだけど…？

毛穴が目立たないキメの整った肌を作るためには、水分と油分をバランスよく補うことが大切です。化粧水で肌に水分だけを与えても、美容液やクリームなどの油分で蓋をしなければ、水分はすぐに蒸発します。さらに、蒸発する際に肌の水分が奪われ、ますます肌が乾燥してしまうことに。乾燥した肌からは過剰に皮脂が分泌されるため、ベタつきを抑えるつもりが逆効果になります。化粧水の後には、必ず美容液やクリームで蓋をしましょう。ベタつきが気になる場合には、さっぱりとしたテクスチャーを選ぶなどして、保湿は怠らないでください。

Q. 専用のグッズなら角栓を押し出してもいい？

毛穴に詰まった角栓を無理矢理に押し出すと、肌を傷める可能性大です。「専用グッズを使えば問題ないのでは？」と考えがちですが、自分で行うとどうしても力が入ってしまう上に、清潔な状態で押し出すのはなかなか難しいもの。毛穴の周りの皮膚が傷つくと、炎症や色素沈着が起こり、余計に毛穴を目立たせることになりかねません。そのため、できるだけ避けたほうが無難といえるでしょう。

Q. 乾燥肌だから朝は水だけ洗顔でもいい？

寝ているあいだに分泌された皮脂や汗、肌に付着したほこりなど、朝の肌は意外と汚れています。また、夜のスキンケアで使ったアイテムの油分と皮脂が混ざって酸化すると、毛穴の黒ずみの原因になる可能性も。乾燥が気になる場合は、朝の洗顔には洗浄力のやさしい洗顔料を使用し、洗った後にはしっかりと保湿をしましょう。

Q. 毛穴が黒ずんでないけど、白っぽくポツポツしてるのは何？

白いポツポツの正体は毛穴に詰まった角栓で、黒ずみ毛穴の予備軍。そのままにしていると酸化して黒ずんでしまうため、早めのケアを行いましょう。正しいスキンケアや生活習慣の見直しなどで、ターンオーバーのサイクルを整えることが重要です。

毛穴の黒ずみを改善するには毎日のケアが大切

黒ずみ毛穴の原因である角栓詰まりや毛穴の開き、メラニンの蓄積は、一朝一夕に改善できるものではありません。毛穴に詰まった角栓が気になるからといって指で押し出したり、毛穴パックを頻繁に使ったりすると、かえって毛穴を目立たせる原因になってしまいます。
黒ずみ毛穴を改善するには、正しいスキンケアの継続と、生活習慣の見直しが必要。自分の黒ずみ毛穴タイプに合わせた適切なケアで、毛穴の目立たない美しい素肌を目指しましょう。

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