お肌のお悩み・肌トラブル

ほうれい線が目立つ原因と対策とは?毎日できるケア方法を解説

小鼻から口元にかけて刻まれるほうれい線。くっきりと目立つほうれい線は、それだけで見た目年齢を一気に引き上げてしまいます。
メイクでもなかなか隠しきれないほうれい線は、どうすれば改善できるのでしょうか。ここでは、ほうれい線が深くなる原因と、目立たなくするための対策について解説します。

ほうれい線とは?

ほうれい線とは、小鼻の横から口の両側を通って延びる、2本のシワのことです。顔にできるシワの中でも目立ちやすいため、「なんとか薄くしたい」と悩む人も少なくありません。具体的な対策を講じる前に、まずはほうれい線とは何か知っておきましょう。

加齢とともに深くなる

ほうれい線は年をとってからできるとは限りません。顔立ちや年齢、肌質、骨格などによっても目立ちやすさは異なり、20代でもほうれい線に悩む人はいます。
ただし、一般的には30代以降から徐々に目立ってくることが多く、40代になると口元にくっきりと2本の線が刻まれてしまうことも。何もケアをしないと、目立ちにくかった人でも加齢とともにどんどん深くなってしまいます。

ほうれい線が見た目に与えるデメリット

ほうれい線が深く刻まれていると、顔の印象が一気に老けて見えてしまいます。例えば、おじいさんやおばあさんの顔のイラストには、必ずといっていいほどほうれい線が描かれているでしょう。顔に影ができて表情が暗く見えたり、メイクが入り込んで崩れやすくなったりする可能性もあります。
反対に、適切なケアによってほうれい線を目立たなくできれば、見た目年齢をぐっと若返らせることができるはずです。

ほうれい線ができるのはなぜ?


ほうれい線は誰にでもあるものとはいえ、目立つ人と目立たない人がいます。続いては、ほうれい線が目立つようになる原因について詳しく見ていきましょう。

肌のハリ不足やたるみ

肌の奥深くにあるコラーゲンとエラスチンは、肌の弾力性やハリを保つために欠かせない存在です。しかし、加齢や紫外線ダメージなどを受けると、コラーゲンやエラスチンは変性したり切れたりして、肌のハリが失われ、たるみの原因になります。
ハリがなくなった頬がたるんで重力で下がると、ほうれい線がくっきりと目立ってしまいます。

表情筋の衰え

肌のハリは、表情筋によっても保たれています。表情筋とは、顔の目や口、鼻などを動かす筋肉のこと。中でも、ほうれい線に影響しやすいのは口の周りにある「口輪筋(こうりんきん)」と、口角からこめかみにつながる「頬骨筋(きょうこつきん)」だといわれています。加齢によって表情筋が衰えると、顔の皮膚や脂肪が下がり、ほうれい線が目立つようになってしまいます。

肌の乾燥

特に、20代のほうれい線の原因で多いのが、肌の乾燥です。肌が乾燥しているとキメが乱れて小ジワができやすくなり、そのまま放っておくとほうれい線として肌に定着してしまうことがあります。
また、話したり笑ったりしたときに一時的にできるほうれい線も、肌が乾燥していると跡になって残りやすいもの。「冬になるとほうれい線が目立つ」「ほうれい線の目立ち方が日によって違う」という場合は、乾燥が原因になっている可能性があるでしょう。

間違ったスキンケア

間違ったスキンケアが、ほうれい線を目立たせる原因になることも。例えば、洗浄力の強すぎるクレンジングや洗顔料を使ったり、肌を強くこすったりすると、肌の乾燥を加速させるおそれがあります。
また、過度な洗顔やピーリングによって角質層が傷つくと、肌にシワができやすくなるかもしれません。自分の肌質に合わせた、正しいスキンケアを心掛けてください。

ほうれい線を目立たせる習慣

ほうれい線が深くなる原因は、加齢や骨格だけではありません。日常的な何気ない癖がほうれい線を目立たせる原因になっていることもあるので、注意が必要です。
続いては、ほうれい線を目立たせてしまう癖には、どのようなものがあるのか見ていきましょう。

片側だけで咀嚼する

食事のときに口の片側ばかりで噛んでいると、左右の骨格や筋肉のバランスが崩れることがあります。顔のバランスが悪いと片側だけにほうれい線ができてしまい、口元のシワが固定されやすくなる可能性も。片側だけで食べないように意識して、左右バランスよく噛む癖をつけましょう。

決まった方向で横向きで寝ている

横向きで眠ると、下になったほうの顔には大きな負荷がかかります。いつも決まった方向で横向きで寝る習慣がある人は、眠っているあいだずっと片側にダメージを与えていることになるのです。
また、横向きの姿勢は重力によって頬の皮膚が垂れてしまい、シワが固定されてほうれい線が深くなるおそれがあるため、注意してください。

頬杖をつく癖がある

頬杖をつくと片側に重心がかかり、顔がゆがんだり表情筋がゆるんだりして、ほうれい線ができやすくなります。また、頬杖によって皮膚が無理に引っ張られるため、戻してもシワがそのまま残ってしまうこともあるでしょう。頬杖は疲れているときなどについやってしまいがちなので、癖になっている人は要注意です。

スマートフォンの見すぎ

スマートフォンを見ていると、知らず知らずのうちに首を前に突き出した、猫背の姿勢になりがちです。猫背になると胸が張れずに顔が下向きになり、首や顔の筋肉が下向きに引っ張られたりたるみを招いたりしてしまいます。また、目を酷使することによって顔の筋肉が硬くなり、ほうれい線が現れやすくなることもあるでしょう。

無表情

笑ったり泣いたりといった感情表現が少ない人は、表情筋が衰えやすいといわれています。普段から無表情の人のほか、食べ物をあまり噛まずに食べる癖のある人も、顔周りの筋肉が鍛えられないため、皮膚がたるみやすいといえます。皮膚のたるみはほうれい線の原因になるため、注意が必要です。

極端に食事を減らすダイエット

食事の量を極端に減らすなどの無理なダイエットを行うと、栄養が不足して肌や筋肉を作る働きが衰えてしまうことがあります。筋肉が衰えたり肌のハリが失われたりして、若くてもほうれい線が目立ちやすくなる可能性があるでしょう。急激に脂肪が減ることで肌がたるみ、ほうれい線が深くなることもあります。暴飲暴食や運動不足、極端な食事制限など、急激な体重の増減はできるだけ避けてください。

ほうれい線を目立たなくするには?


ほうれい線ができてしまったからといって、あきらめなくてはならないわけではありません。ここからは、ほうれい線を目立たなくするための具体的な対策をご紹介します。

肌の保湿

肌の乾燥を防ぐため、徹底した保湿ケアを心掛けてください。肌の保湿力を高める作用がある、ヒアルロン酸やセラミドが配合された化粧水や美容液などを使い、さらに乳液やクリームで油分を補給するのがおすすめです。乾燥しやすい口元は、特に念入りに保湿ケアを行いましょう。
また、紫外線によるダメージも、肌の乾燥を加速させる原因に。日焼け止めや帽子、日傘などを活用して、夏や晴天に限らず、一年を通して紫外線対策を行うことが大切です。

肌の素になる栄養素をとる

健康的な肌を作る上で重要な役割を持つ栄養素がたんぱく質です。身体の内側からほうれい線にアプローチするために、たんぱく質を積極的にとるようにしましょう。
たんぱく質を多く含む食べ物は、肉や魚、卵、乳製品、大豆製品など。中でも、大豆製品には女性ホルモンと似た働きをする「イソフラボン」が含まれており、肌のハリ・ツヤをサポートしてくれるといわれています。食事だけで必要量をとるのが難しい場合は、美容用のプロテインを活用するのもよいでしょう。

表情筋を鍛える

表情筋を鍛えると、頬を支える筋力がアップして、たるみの抑制につながります。無表情になりがちな人は、表情豊かなコミュニケーションを意識するだけでも、ほうれい線対策になるでしょう。硬いものをよく噛んで食べたり、ガムを噛んだりするのもおすすめです。
また、簡単で手軽にできる表情筋エクササイズを取り入れるのも◯。口を大きく動かしながら、「あ・い・う・え・お」と順番にはっきりと発音することで、口元を中心に、表情筋をバランスよく鍛えることができます。慣れてきたら、1音あたりのキープ時間を長くしたり50音すべて発声したりして、トレーニングの強度を上げてみてください。

シワ改善についてはこちらの記事もご覧ください。
シワ改善に役立つ!年齢を感じさせないリンクルケアとは?

毎日のケアで、ほうれい線の予防と改善を目指そう

ほうれい線は、正確にはシワではなく、骨格や筋肉の影響で刻まれる溝です。そのため、20代でもほうれい線が目立ってしまうことは珍しくなく、予防と改善のためには日々のケアが重要です。
深く刻まれたほうれい線があると、顔の印象が一気に老けて見えてしまいます。しっかりとほうれい線対策を行って、若々しい印象を目指しましょう。

基礎化粧品会社イービーエムが展開する全国の「スキンケアスタジオ」では、お一人おひとりの肌や体質に合った化粧品をベースに、心をこめた美と健康の「手あて」をいたします。肌やスキンケアでお悩みがある方は、ぜひご相談ください。

この記事の監修者

医学博士。聖マリアンナ医科大学医学部卒。 聖マリアンナ医科大学病院、昭和大学病院、墨田病院などを経て、現在は子育てをしながら産業医として活動している。