お肌のお悩み・肌トラブル

そのニキビケアで大丈夫?ニキビのNGと正しい対処法

鏡に顔を映したとき、プツリと膨れ上がるニキビを見つけてがっかり…。多くの人が、このような経験をしたことがあるのではないでしょうか。ニキビは思春期特有の悩みと思われがちですが、大人になってもニキビケアで苦労する人は少なくありません。中には、間違った自己流のケアで、ニキビを悪化させてしまうケースもあるようです。
ニキビはなぜできてしまうのか、その原因を理解し、正しいニキビケアを学びましょう。

そもそもニキビとはどういうもの?

若い人の顔にできるものは「ニキビ」で、大人にできるのは「吹き出もの」という話を聞いたことがあるかもしれません。しかし、できる世代を問わず、ニキビの正体は同じ。ニキビは「尋常性ざ瘡」と呼ばれる皮膚疾患で、皮脂で毛穴が詰まって炎症を起こすことで発症します。
顔以外にも、皮脂腺の多い胸元や背中にもニキビのようなものはできますが、身体の場合は顔のニキビとは異なり、細菌が原因の「毛包炎」の場合もあるようです。そのため、顔と身体では、対処が異なるケースもあります。

ニキビはなぜできるの?


毛穴が皮脂で詰まり、炎症には至っていないものの、毛穴の出口がふさがれて盛り上がった段階は一般的に白ニキビ、黒ニキビと認識されています。この段階からさらに症状が悪化し、毛穴の中で炎症が起きている状態が、いわゆる赤ニキビです。
ニキビは10歳前後に始まる「第二次性徴」で、ホルモンバランスが変化することを要因に現れることが多いため、思春期にできるものだと思われがちです。ところが実際は、大人になった後にも度々ニキビで悩まされる人は少なくありません。
一定の年代に限らず、なぜ私たちは長年ニキビで悩ませられるのでしょうか。

毛穴を詰まらせる皮脂と、増殖するアクネ菌が原因

ニキビの始まりは、そもそも毛穴の詰まりです。そして、毛穴を詰まらせる最大の原因は皮脂にあります。
皮脂は肌のバリア機能として重要な役割を担う一方で、過剰に分泌されると毛穴を詰まらせます。肌の常在菌でもある「アクネ菌」は、この皮脂が大好物。健康な肌にもアクネ菌は存在しますが、毛穴の中に溜まった皮脂を栄養にアクネ菌が異常に増殖することで毛穴が炎症を起こし、赤ニキビへと進行します。
また、アクネ菌は増殖するときに、「ポルフィリン」という物質を発生させます。ポルフィリンには、紫外線があたることで活性酸素を発生させる特徴があり、この現象もニキビ悪化の一因となるのです。

皮脂が過剰に分泌される理由

皮脂が過剰に分泌される理由には、どのようなことが考えられるのでしょうか。
まずは、ホルモンバランスの変化が挙げられます。思春期はもちろん、生理前に顔がベタつき、ニキビができやすいのも、ホルモンバランスが乱れることで皮脂が増えているからと考えられます。ストレスや睡眠不足が続くと皮脂の分泌が盛んになりますが、これもホルモンバランスの乱れによるもの。
さらに、暑い季節になり、外気温の上昇に合わせて皮膚の温度が上昇すると、同時に皮脂量も増える傾向にあります。

偏った食事も皮脂の分泌に影響を与えるため、脂肪分や糖分のとりすぎは要注意。スナック菓子や甘いものをたくさん食べた後にニキビができやすいのは、脂肪分や糖分を栄養として皮脂が増えてしまうからでしょう。また、肌の健康を保つために欠かせないビタミンB群が、脂肪分や糖分の代謝に大量に使われて不足してしまうため、それもニキビを招く原因となります。

肌のターンオーバーの乱れも毛穴詰まりの一因に


毛穴を詰まらせる最大の原因は皮脂ですが、それだけではありません。ストレスや疲れ、睡眠不足など、さまざまな理由から肌のターンオーバー(本来、一定のサイクルで起こる肌の細胞の生まれ変わり)がうまくいかなくなると、角層が厚くなり、古い角質が毛穴をふさぎます。
また、紫外線もターンオーバーを乱す大きな要因のひとつ。紫外線で肌が乾燥すると角層はどんどん厚くなります。さらに、紫外線によって毛穴の皮脂が酸化すると、ニキビの炎症を悪化させることにもつながります。

こんなケアはすぐやめて!ニキビケアのNG例

顔にニキビを見つけたとき、どのようにケアしているでしょうか。自己流で間違ったケアをすると、ニキビを悪化させたり、跡になって残ってしまったりする可能性があります。
正しいニキビケアを知る前に、まずはニキビケアのよくあるNG例をご紹介します。

自分でつぶす

ニキビを見つけると、気になって指でさわっていませんか?炎症を起こして膿んでいる場合、早く膿を出して治したい気持ちを我慢できず、つぶしてしまうという人も少なくないでしょう。皮膚科のニキビ治療でも膿を出す施術はありますが、これは専門医が専門の医療器具を使用して施すからできるケアです。
自分でニキビをつぶす行為には、ニキビ周辺の皮膚を傷つけると同時に、炎症部分に雑菌が入り込み、さらなる悪化を招くおそれがあります。その結果、皮膚が深くダメージを受け、跡になって残ってしまう可能性も。
ニキビを見つけてもさわらない、絶対につぶさないのが、ニキビケアの鉄則です。

洗いすぎる

ニキビができていて肌がベタつくからと、顔を洗いすぎるのは逆効果。皮脂をしっかり落とそうとするあまり、ゴシゴシこすると肌を傷つけ、乾燥を招きます。一日に何度も洗顔するのも、同じく乾燥の原因に。肌に刺激となる上に、必要以上に皮脂を落としすぎて、肌のバリア機能を低下させてしまいます。

保湿を控える

皮脂のベタつきが気になるから、乳液やクリームは使わないなど、保湿を控えめにする人もいるでしょう。しかし、これもまた逆効果。適度に保湿を行わないと肌が乾燥し、角層が厚くなってターンオーバーが乱れ、毛穴詰まりを加速させてしまいます。
また、夏など湿度の高い時期に保湿を控えるのもNG。エアコンの冷気や紫外線によって、夏の肌は意外と乾燥しがちです。汗をかいたときに顔を拭くことでも、肌の保湿成分や必要な皮脂は失われています。
季節を問わず、自分に合った保湿を行うことが、ニキビケアにとって大切なのです。

髪で隠す

ニキビを前髪などで隠すのはよくありません。髪が常にニキビにふれているのは、ニキビに対して常に刺激を与えているのと同じです。悪化につながりますから、ニキビができてしまったときは、髪がふれないように髪型を工夫するといいでしょう。

ファンデーションやコンシーラーで隠す

ニキビを隠すために、ファンデーションやコンシーラーを厚塗りすることも避けましょう。特に、油分の多いファンデーションなどは、重ねることで落としにくくなり、毛穴詰まりの原因となります。刺激の強い化粧品は、それ自体がニキビへの負担にもなりかねません。

正しいニキビケアとは?


では、ニキビができてしまったら、どのようなケアを心掛ければよいのでしょうか。ここからは、ニキビケアの正しい知識と心掛けをご紹介します。

洗顔は丁寧にやさしくしっかりと

ニキビの原因となっているのは、皮脂などによる毛穴の詰まりですから、正しい洗顔で毛穴に溜まった皮脂をしっかりと取り除かなければなりません。メイクをした日は、洗顔料を使う前にクレンジングできちんとメイクを落とし、肌にメイクを残さないことを心掛けましょう。
クレンジングは、少ない量で洗おうとするとどうしてもゴシゴシこすってしまいますから、適量を手のひらに出して、丁寧にメイクとなじませるのがポイントです。洗顔料は専用のネットなどを使ってよく泡立て、きめ細かな泡を肌に滑らせるようなイメージで。泡で出てくるタイプの洗顔料なら、泡立てる手間が省けます。
髪の毛の生え際まで丁寧に洗ったら、同じようにしっかりと洗い流すのも重要。洗顔料が顔に残らないように注意しましょう。

スキンケアで水分と油分のバランスを整える

洗顔とともに、ニキビケアのもうひとつの要となるのがスキンケア。洗顔後は乾燥しないうちに、スピーディーに保湿を行います。
化粧水だけでは乾燥してしまい、かえって皮脂の過剰な分泌を招いてしまうことにつながります。たっぷりの水分と適度な油分を補うことで肌が整い、ターンオーバーも乱れにくくなりますから、ニキビがあっても美容液や乳液、クリームなどで保湿してください。また、肌の状態に合わせてスキンケアアイテムを選ぶのも大切なポイントです。

日焼け止めで紫外線をカット

紫外線による乾燥、肌のターンオーバーの乱れなどを防ぐためにも、日焼け止めはニキビケアに欠かせません。晴れた日に限らず、曇りや雨でも紫外線は肌に届きますので、紫外線対策は年中無休が鉄則です。毎日、SPF値やPA値の高い日焼け止めを塗る必要はありませんから、シーンによって使い分けるとともに、ニキビができている肌でも安心して使える低刺激の日焼け止めを選ぶとよいでしょう。

メイクは薄めに&色補正化粧品などを活用

ニキビには負担をかけないことが望ましく、メイクはできるだけ控えるのが理想です。とはいえ、鏡を見るたびにニキビが気になってさわったり、ニキビ肌がストレスとなったりしてしまうのもよくありません。
ファンデーションを使う場合は、油分の多いリキッドやクリームのタイプを避け、さらりと使えるパウダータイプがおすすめです。また、ニキビの赤みが気になるときは、色補正効果のある化粧下地やコンシーラーを活用するのも効果的。いずれの場合も清潔な手やパフで、やさしく塗布することを心掛けてください。

ニキビ肌を内側から支える栄養素をとる

栄養バランスのとれた食事は、健康な肌を内側から支える重要なポイント。特に、肌の細胞を作るもととなるたんぱく質、皮脂の分泌量を適度にコントロールするビタミンB群、肌のターンオーバーを促進するビタミンA、コラーゲンの生成をサポートするビタミンCを含む食材を、積極的に食事に取り入れましょう。同時に、皮脂の過剰分泌を避けるため、脂肪分や糖分をとりすぎないことも心掛けてください。

生活習慣の見直しも重要なニキビケア

ニキビの中でも大人のニキビは、生活習慣が関わっているケースが多いもの。例えば、肌は睡眠中にダメージを補修するので、睡眠時間が十分に取れていない、睡眠の質が悪いといったこともニキビ悪化の原因です。
また、ストレスも大人のニキビの大きな要因のひとつ。ニキビケアのためには、意識して身体を動かす、リラックスタイムを設けるなどして、ストレスを溜めない生活を心掛けてください。なかなかニキビが治らない、繰り返すという場合は、心身ともに健康でいられるよう、生活習慣を見直してみるといいでしょう。

いつもの習慣を見直すことからニキビケアは始められる

顔の洗い方、スキンケアの方法など、毎日の習慣を見直すだけで、正しいニキビケアは今日からでも始められます。食事に気を配ったりストレスを軽減したりと、内側から改善すべきポイントもご紹介しました。ぜひ、さまざまなアプローチからしっかりとニキビをケアし、鏡を見たときに笑顔になれる肌を目指しましょう。

基礎化粧品会社イービーエムが展開する全国の「スキンケアスタジオ」では、お一人おひとりの肌や体質に合った化粧品をベースに、心をこめた美と健康の「手あて」をいたします。肌やスキンケアでお悩みがある方は、ぜひご相談ください。


この記事の監修者

医学博士。聖マリアンナ医科大学医学部卒。 聖マリアンナ医科大学病院、昭和大学病院、墨田病院などを経て、現在は子育てをしながら産業医として活動している。