お肌のお悩み・肌トラブル

エイジングケアとは?始めるタイミングや年齢肌に必要な成分を紹介

※エイジングケア 年齢に応じたお手入れ

ふと鏡を見て、肌のエイジングサインに気づいたときのショックは大きいものです。しかし、気づいたそのときから適切なケアを行えば、エイジングのスピードを遅らせることができます。
ここでは、エイジングサインやエイジングケアの始め時、肌トラブルに効果的な成分など、エイジングケア全般についてご紹介します。

エイジングケアとは年齢に合わせたスキンケアのこと

エイジングとは「加齢」ともいわれ、年齢を重ねることで身体にさまざまな変化が起きることを指します。
そして、エイジングケアは、加齢によってシミやシワ、くすみなどの肌トラブル(エイジングサイン)が出始める、年齢に合わせたスキンケアのことです。若い頃から続けてきた基本的なケアだけでは物足りなくなってきた年齢肌に、スペシャルなケアを組み合わせてエイジングの進行を遅らせます。
年をとることは止められませんが、その時々の「今の肌」に合ったスキンケアで、美しく年齢を重ねていくことがエイジングケアだといえるでしょう。

エイジングケアはいつから始める?

女性ホルモンの減少とともに、少しずつコンディションに変化が現れる女性の肌。多くの場合は30代半ばを過ぎた頃から、「今までと違う」と感じることがあると思います。紫外線にさらされるスポーツの経験が長かったり、多忙で生活習慣が乱れたりしている場合は、20代でエイジングが始まることも。
エイジングケアをスタートするのが遅すぎてトラブルが悪化することはあっても、早すぎて問題になることはありません。「あれ?」と思ったら、早めにエイジングケアを取り入れましょう。

一般的には、それまで活発に分泌されていた女性ホルモンが少しずつ減少に転じる35歳くらいが始め時です。女性ホルモンが減ると、ハリのあるみずみずしい肌を保つために欠かせないコラーゲンやヒアルロン酸を生み出す力も弱まっていくからです。
女性ホルモンの分泌量は、閉経を挟んで前後10年にあたる更年期の始まり頃から急激に減少し始めるので、40代に入る前には確実にエイジングケアを始めることをおすすめします。

エイジングサインを見逃さないで!

エイジングケアのスタート時期を逃さないためには、エイジングサインに気づく必要があります。エイジングサインとは、シミやくすみなどの肌が発する初期老化の肌トラブルのこと。
下記に挙げるような変化に心当たりがあったら、そろそろエイジングケアを導入してもよいかもしれません。

お風呂から上がると、すぐに肌がつっぱる

洗顔を終えた後やお風呂上がりの肌は、エイジングのバロメータ。健康な肌でも、濡れたまま放っておくとすぐに水分が飛んで乾燥し始めますが、エイジングが進んで肌の水分を保つ力が低下すると、そのスピードが速くなります。

「お風呂から出たばかりなのに肌がつっぱる」「顔を洗ってすぐ乾燥を感じる」といった場合は要注意。特に、空気が乾いているわけではないのに肌がカサつく感覚があるときも、以前より肌の保水力が弱まっていると思ったほうがいいでしょう。

朝起きたときから肌がくすんでいる

朝起きて鏡を見たとき、「なんとなく顔色がさえない」「暗い」と感じるのも、エイジングサインのひとつ。古い角質がはがれ落ちず、皮脂などが付着して毛穴をふさぐ角栓になると、肌は均一に光を反射しなくなり、くすんで見える原因になります。

肌のごわつき、目じりのシワ、小さなシミ

肌の手触りの変化やシミ、シワもよくあるサインです。水分が少ない角質が肌表面に溜まると、肌そのものが硬化してごわごわとした手触りに
濃くなったシミ、深くなったシワは改善が難しいため、すみやかにケアする必要があります。

シワのケアについては、こちらの記事もご覧ください。
目立つシワができる場所と原因は?効果的なシワ改善方法をご紹介!

エイジングケアの基本

エイジングケアでは、くすみやごわつきを生み出す古い角質の原因でもある「ターンオーバーの乱れ」を正常に戻し、肌のバリア機能をよみがえらせることが大切です。

ターンオーバーは、肌が新しく生まれ変わるサイクルのことで、肌の層の一番下にある基底層で作られた細胞が、少しずつ肌の外側へ向かいます。やがて、押し上げられた細胞が肌表面の角質層に達した段階で垢となってはがれ落ち、新しい細胞と入れ替わります。
成人の健康な肌のターンオーバーの期間は約28日です。しかし、加齢でターンオーバーのサイクルは徐々に延びていき、約40~60日と長くなってしまいます。

ターンオーバーについてはこちらの記事もご覧ください。
ターンオーバーとは?サイクルが乱れる原因と整える方法

そこで、下記に紹介する「洗顔」「保湿」「保護」からなる基本のお手入れをより丁寧に行った上で、「トリートメント」などをプラスすることがエイジングケアの基本になります。

1. 洗顔

肌に残ったままのメイクは、毛穴に詰まって角栓になり、ターンオーバーのサイクルを邪魔します。クレンジングを使って、こすらず丁寧に落としましょう。
併せて、よく泡立てた洗顔料で皮脂や古い角質を落とします。肌をこすらず、たっぷりの泡で汚れを絡め取るように洗ってください。

2. 保湿

乾燥した肌は、乾燥を改善しようとして一生懸命皮脂を分泌します。すると、過剰な皮脂が毛穴に詰まって、角栓の原因になってしまうことも。洗顔後には、十分な保湿を行ってください。
また、年齢を重ねると水分をとらなくなっていく傾向にありますが、普段からこまめに水を飲んで、体内にも水分を補給するようにしましょう。

3. 保護

保湿した肌の上から、エイジングケア専用の美容液などで蓋をし、水分が飛ぶのを防ぎます。肌のうるおいが増えると皮膚のバリア機能も高まるので、必ずプラスしましょう。

4.トリートメント

顔の筋肉が凝って硬くなったり、筋力が衰えたりすると、シワやたるみの原因になります。エイジングケア専用の美容液で肌を保護する際などに、フェイストリートメントで顔周りの筋肉にアプローチし、しっかりほぐしましょう。
中でも、まぶたの動きに関係する眼輪筋、顔のたるみにも影響する顎関節周りの筋肉は重要。一日の疲れをとるつもりで、やさしくトリートメントしてください。

エイジングケア商品ならではの美容成分をチェック

エイジングケア専用ラインの商品には、加齢とともに失われていく成分や、肌トラブルの改善を助ける成分が多く含まれています。それぞれの肌に合わせて、洗顔のほか、保湿や保護のための化粧品に必要な成分が入っているか確認して使用しましょう。

うるおいを補う成分

不足しがちなうるおいを補うには、セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸といった成分が効果的です。

・セラミド
セラミドは外界と接する角質層にあり、肌を外的刺激から守ったり、水分を閉じ込めたりするバリア機能に大きく関わっています。

・コラーゲン
血管や骨など身体のあらゆる場所に存在し、その強度を保つのがコラーゲンの役割です。しなやかで弾力があり、肌のハリを生み出す効果も期待できます。

・ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、肌の真皮と呼ばれる部分に多く含まれる、保水力の高い成分です。肌表面の水分をキープし、みずみずしい肌を保ちます。

美白を助ける成分

シミが増え、くすみがちな肌には、ビタミンC誘導体やピクノジェノールのほか、フコキサンチンがおすすめです。

・ビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体は、今あるシミを薄くするメラニン還元効果と、メラニンを発生させる酵素の働きを抑制する効果があるビタミンCを肌の奥に届けます。シミの予防と改善の両面から肌に働きかけます。

・ピクノジェノール
ピクノジェノールは「フランス海岸松」の樹皮から抽出した、ポリフェノールの一種です。皮膚や体内のコラーゲンの再生や、コラーゲン分解の抑制の効果があるとされています。

・フコキサンチン
フコキサンチンは、コンブやワカメなどの海藻や微細藻類に含まれる成分です。強い抗酸化作用があり、肝斑などの色素沈着を改善する効果があります。

シワ改善が期待できる成分

シワの悩みには、レチノールやヒト幹細胞、プラセンタなどの成分をチェックして使いましょう。

・レチノール
レチノールは、ビタミンAの一種です。2017年には、シワ改善効果がある医薬部外品成分として、厚生労働省の認可が下りています。

・ヒト幹細胞
ヒト幹細胞には細胞を活性化させる働きがあります。ヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンを作り出す細胞に働きかけ、肌のハリや弾力のアップが期待できるでしょう。

・プラセンタ
人や牛、豚、馬の胎盤を指すプラセンタ。ビタミンやミネラルなど、多様な栄養素がたっぷり含まれた、若さを保つ成分として知られています。細胞の修復や再生を促し、コラーゲンを増やして肌のハリを取り戻します。

エイジングケアを意識した生活習慣


エイジングケアに取り組むときは、身体の外側からアプローチするだけでなく、内側から変えていく意識を持つことが大切です。食事、睡眠、温活、腸活の観点から、日々の生活を見直してみましょう。

食事

栄養バランスのとれた食事を1日3回、規則正しいタイミングで食べることは、肌の調子を整える上で重要です。加えて、次に挙げるエイジングケアに有効的な栄養素を、積極的に取り入れるといいでしょう。

・ビタミン
肌の調子を整え、代謝を促進するビタミンは、肌に欠かせない栄養素。緑黄色野菜や果物からとることができます。

・たんぱく質
筋肉や臓器、皮膚、髪などを作る材料になるのがたんぱく質です。不足すると、肌のハリやツヤが失われ、エイジングが加速してしまいます。卵や魚、豆腐、納豆などから継続的にとりましょう。

・亜麻仁油
抗酸化作用がある亜麻仁油は、肌に水分を閉じ込め、うるおいを増してくれる成分。シミ、シワ、乾燥など、エイジングの悩みに効果的です。

・ミネラル
肌の新陳代謝を助けてくれるほか、コラーゲンの生成にも関わっているミネラル。ワカメやコンブといった海藻類、大豆、牛乳などからとることができます。

・鉄分
鉄分が不足すると、顔色が悪くなります。コラーゲンの生成にも関わっているため、肌の弾力も失われるでしょう。野菜などの植物性の食品に含まれる鉄分は身体に吸収されにくいため、レバーやホタテなど、吸収されやすいヘム鉄を含む食品をとりましょう。

・γ-リノレン酸
γ-リノレン酸は、細胞膜の栄養になる成分です。乾燥やアレルギーによる肌の炎症を抑える働きや、髪にツヤを与える働きもあります。ただし、大量にγ-リノレン酸を含む食品はほとんどないため、サプリメントや化粧品から補う必要があります。

睡眠

睡眠は、成長ホルモンを分泌し、肌の新陳代謝を促進します。肌のハリやツヤを取り戻すために、良質な睡眠をとりましょう。

温活

温活とは、身体を温めて基礎体温を上げる習慣をつけることです。身体が冷えて血行が悪くなると、肌のターンオーバーが乱れ、くすみやクマができやすくなります。動脈が流れる首・手首・足首や太ももなど、大きな筋肉を温めて、全身に温かい血流を行き渡らせましょう。湯船にゆっくりつかるのもおすすめです。

腸活

腸活とは、腸内環境をバランスよく整えることです。腸には免疫細胞が多く集まっているほか、幸せホルモンのセロトニンも作られています。腸の健康を維持することは、身体の内側から肌のバランスを整えることにつながります。

運動

軽いジョギングやウォーキングなどの有酸素運動でしっかり酸素を取り込めば、栄養分や酸素が身体に行き渡ります。新陳代謝が活発になってターンオーバーのリズムが整うとともに、基礎代謝が上がって肥満を防ぐ効果も期待できます。

 

プロの手で、より効果的なエイジングケアを

必要な成分が多く、トータルケアの意識が重要なエイジングケアには、プロのケアとアドバイスが不可欠。定期的にプロの手で足りないものを補うことで、セルフケアの効果も高まります。

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基礎化粧品会社イービーエムが展開する全国のスキンケアスタジオでは、お一人おひとりの肌や体質に合った化粧品をベースに、心を込めた美と健康の「手あて」をいたします。肌やスキンケアでお悩みがある方は、ぜひご相談ください。

この記事の監修者

医学博士。聖マリアンナ医科大学医学部卒。 聖マリアンナ医科大学病院、昭和大学病院、墨田病院などを経て、現在は子育てをしながら産業医として活動している。