お肌のお悩み・肌トラブル

どうして肌は乾燥する?原因と正しい対策について

「いつも肌がつっぱった感じがする」「肌がかさついたり粉を吹いたりする」など、肌の乾燥に悩む女性は少なくありません。スキンケアをしていても肌が乾燥してしまうのは、どうしてなのでしょうか。
うるおいのある健康的な肌を手に入れるには、乾燥の原因を正しく知ることが大切です。ここでは、肌が乾燥する原因と、乾燥を改善するためにできる対策について解説します。

肌が乾燥した状態とは?


肌が乾燥すると、メイクのノリが悪くなったり、さわったときにカサカサ、ザラザラしたりすることがあります。このとき、肌はどのような状態になっているのでしょうか。

角層に含まれる水分量が20%を切ると、肌は乾燥状態に

肌表面にある表皮は、4層に分かれた構造になっています。そのうち、一番外側にあるのが「角層(角質層)」で、0.02mm程度の厚さしかありませんが、肌内部からの水分蒸発を防ぎ、外部刺激から肌を守る大切な役割があります。

健康な肌の角層には、20~30%の水分が含まれています。乾燥している肌は、水分量が20%以下の状態。さらに、肌が白く粉を吹く」「つっぱりやかさつきを感じる」といった自覚症状がある場合、角層に含まれる水分量はかなり低くなっているかもしれません。

肌のバリア機能が低下すると、水分が外に逃げてしまう

健康な肌の角層は、角質細胞や細胞間脂質が隙間なく並ぶことでバリア機能が働き、肌内部から水分が蒸発するのを防いでいます。
しかし、何らかの要因によって肌のバリア機能が低下すると、水分が体外へ逃げやすい状態に。すると、肌内部に水分を保持することができなくなり、肌が乾燥してしまいます。

肌が乾燥するとどうなる?

乾燥した肌はバリア機能が低下し、さまざまな肌トラブルを引き起こしやすい状態です。肌が乾燥していると、どのようなリスクが考えられるのでしょうか。

肌荒れを起こしやすくなる

肌のバリア機能が低下すると、汗や摩擦といった外部からの刺激に反応しやすい状態となります。また、細菌や花粉、ほこりなどの異物も侵入しやすくなるでしょう。肌のかさつきやごわつきに加え、赤みや吹き出物などの肌荒れを併発するケースも少なくありません。

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ハリ・ツヤが失われて小ジワができやすくなる

肌が乾燥すると、適切な量の水分を保持することができず、肌表面のハリや弾力が徐々に失われていきます。肌のハリ・ツヤが低下すると、目尻や口元といった皮膚の薄い部分を中心に、細かいシワが刻まれてしまうことも。このようなシワは「乾燥小ジワ」「ちりめんジワ」とも呼ばれ、若い世代でも悩む人は多いです。

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シワ改善に役立つ!年齢を感じさせないリンクルケアとは?

かゆみや赤みを引き起こす

乾燥した肌はうるおいが低下し、バリア機能が正しく働いていない状態です。そのため、ささいな刺激を受けただけでも肌にかゆみや赤みが生じることがあります。
さらに、かゆみや赤みが気になって肌をこすると、それが刺激になって、肌トラブルをさらに悪化させる可能性もあるでしょう。

紫外線の影響を受けやすくなる

乾燥によってバリア機能が低下した肌は、紫外線のダメージも受けやすくなります。乾燥して角層の働きが弱くなっている肌は、紫外線から肌を守るために必要以上にメラニンを生成します。しかも、肌の水分量不足がターンオーバーにも悪影響を及ぼすため、メラニンを含んだ余分な角質が停滞し、その結果、シミ(色素沈着)につながることもあります。

肌が乾燥する原因とは?


肌の乾燥は、シワやシミなど、さまざまな肌トラブルの始まりともいえます。肌が乾燥してしまう原因には、主に次のようなものが挙げられます。

空気の乾燥や冷え

秋冬など、空気が乾燥する季節は、肌の水分が蒸発しやすくなります。また、空気が乾燥するのは屋外に限りません。冬の暖房や夏の冷房など、エアコンの効いた屋内は空気がかなり乾いた状態になるため、注意が必要です。

肌の水分量の低下

成人の場合、体重の約60~65%を水分が占めており、そのうち約15%は肌に蓄えられているといわれます。たくさん汗をかくなどして身体が水分不足に陥ると、血液が流れにくくなって血行不良が起こり、ターンオーバーが滞りがちに。その結果、バリア機能が低下し、肌の水分が失われやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。
また、水分は肌のさまざまな層に含まれているため、バリア機能が崩れて肌の水分蒸発が加速すると、真皮に含まれる水分が表皮まで循環しなくなり、水分不足によって乾燥を引き起こすことになるでしょう。

栄養不足

すこやかな肌を保ち、ターンオーバーを活性化させるには、栄養バランスの整った食事が欠かせません。特に、肌の主成分となるたんぱく質や、皮膚や粘膜の健康維持に役立つビタミンA、肌の新陳代謝を促すビタミンB2やB6といった栄養素は、とても大切です。無理なダイエットや偏った食生活などによってこれらの栄養素が不足すると、肌が乾燥しやすくなるため注意してください。

睡眠不足やストレス

睡眠不足やストレスは、美肌の大敵です。不規則な生活や睡眠不足が続くと自律神経の乱れを招き、肌のターンオーバーのサイクルが崩れやすくなります。また、ストレスが積み重なると、免疫機能が低下して肌のターンオーバーが乱れがちになるとともに、肌の水分を保持するコラーゲンが作られにくくなり、乾燥を招くことになるでしょう。

加齢

角層内の天然保湿因子や皮脂は、年齢を重ねるにつれて減少します。それに伴って、肌のバリア機能が低下するため、乾燥が加速する可能性があるでしょう。さらに、肌のターンオーバーも加齢とともに乱れがちになるため、ますます肌が乾燥しやすくなります。

マスク着用による蒸れや摩擦

マスクを着用しているとき、マスクの中の肌は吐く息によって高温多湿状態です。そして、マスクを外すときに急激に水分が蒸発し、肌表面の角層に含まれる水分まで奪ってしまいます。また、マスクを着脱したりマスクをしたまま話したりすることによって、肌とのあいだに摩擦が生じ、それが刺激となって肌のバリア機能にダメージを与えてしまいます。

マスクによる肌荒れについては、こちらもご覧ください。
マスクによる肌荒れ対策は?肌のケアと予防の仕方を解説

肌の乾燥対策で心掛けたいこと


うるおいのある健康的な肌を取り戻すには、スキンケアや生活習慣を見直し、肌を乾燥させる原因を取り除くことが大切です。乾燥肌の改善を目指すために、次のような対策を心掛けましょう。

湿度の目安は60~65%

肌にとって最適な湿度は、60~65%だといわれています。湿度が50%以下になると、角層の水分が蒸発しやすくなり、乾燥が進むため注意しましょう。湿度が低くならないように、加湿器などを活用して調節することをおすすめします。

シャワーや入浴は熱すぎないお湯で

角層の表面を覆っている皮脂は、肌の水分が外に逃げないようにする蓋の役割を担っています。しかし、入浴の際にシャワーや湯船のお湯が熱すぎると、肌のバリア機能を支える皮脂膜が溶けて流れてしまい、肌の乾燥につながるおそれがあります。肌の乾燥を感じるときは、お風呂のお湯はぬるめにし、入浴後はしっかり保湿しましょう。長時間浸かりすぎないこともポイントです。

しっかり水分摂取

身体の水分が不足すると、肌の水分量も低下してしまいます。喉が渇いたと感じるときは、すでに水分が不足している状態です。乾燥肌の改善や予防を目指すなら、こまめな水分補給を意識しましょう。ただし、冷たい飲み物をとりすぎると身体を冷やして新陳代謝を悪くする可能性があるため、常温の水や白湯がおすすめです。

正しい保湿ケア

肌の乾燥対策には、正しい保湿ケアが欠かせません。洗顔後は肌が乾燥しやすくなっているので、できるだけ早く保湿力の高い化粧水や美容液、クリームなどでケアしましょう。ヒアルロン酸やセラミドといった保湿成分を含むグッズを選べば、肌の保水力を効果的にサポートしてくれるはずです。肌への刺激を抑えるため、アルコールや香料、防腐剤が含まれていないアイテムを使用するといいでしょう。

肌をこすらない

洗顔のとき、肌をゴシゴシとこすったり洗浄力の強すぎる洗顔料を使ったりすると、摩擦が刺激になったり、皮脂が過剰に洗い流されたりして、肌の水分量が低下してしまいます。洗顔料はたっぷりと泡立て、肌の上で泡を転がすようにして優しく洗いましょう。洗顔後にタオルで水気を拭き取るときも、肌をこすらないように注意してください。

規則正しい生活

睡眠不足や偏った食生活は、肌の乾燥を悪化させる原因になります。肌のターンオーバーを正常化し、バリア機能を高めるために、十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事を心掛けましょう。
また、運動不足によって血行不良になると、肌への栄養供給が滞って、ターンオーバーのサイクルが乱れがちになります。適度な運動はストレス解消にも役立つため、ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で取り入れてみてください。

肌が乾燥する原因を知り、ハリとうるおいのある肌を目指しましょう

肌が乾燥するのは、空気が乾く秋冬だけではありません。肌の乾燥には環境的な要因のほか、誤ったスキンケアや生活習慣など、さまざまな原因があり、乾燥による肌のかさつきやごわつきが進むと、シワやシミ、肌荒れなどのトラブルにつながることもあります。スキンケアと生活習慣の両面からの対策で、ハリとうるおいのある肌を目指しましょう。

基礎化粧品会社イービーエムが展開する全国の「スキンケアスタジオ」では、お一人おひとりの肌や体質に合った化粧品をベースに、心をこめた美と健康の「手あて」をいたします。肌やスキンケアでお悩みがある方は、ぜひご相談ください。

この記事の監修者

医学博士。聖マリアンナ医科大学医学部卒。 聖マリアンナ医科大学病院、昭和大学病院、墨田病院などを経て、現在は子育てをしながら産業医として活動している。