お肌のお悩み・肌トラブル
洗顔は一日何回が正解?洗顔の役割と朝夜の洗顔ベストタイミング
スキンケアの基本ともいえる洗顔。肌のべたつきやテカリが気になるときなど、つい頻繁に顔を洗ってしまう人もいるかもしれません。しかし、汚れや皮脂を落とそうとして一日に何回も洗顔をすると、かえって肌に悪影響を与える可能性があります。
ここでは、「一日何回洗顔すればいいの?」という疑問への答えを、理由と共に解説。朝・夜それぞれの洗顔の役割と、正しい洗顔の手順も併せてご紹介します。
洗顔は一日に2回、朝と夜がベスト!
結論から先にいうと、洗顔は一日に2回がベストです。
洗顔の目的は、汚れや余計な皮脂を落とし、肌をすこやかに美しく保つこと。汚れや皮脂を適切に落とすには、朝と夜の2回の洗顔が望ましいといわれています。特に、日焼け止めやメイクをしている場合は、夜の洗顔できちんと落とすことが大切です。
ちなみに、洗顔の回数は多すぎてもいけませんが、少なすぎるのもよくありません。
洗顔回数が少なすぎると、肌についた汚れや余計な皮脂を落としきることができないからです。残った皮脂は肌の上で空気にふれて酸化し、毛穴の黒ずみや肌のくすみ、ニキビなどの肌トラブルの原因となってしまいます。
朝と夜の2回を心掛け、正しい洗顔を行ってください。
洗顔の役割とベストタイミング
朝と夜の洗顔には、それぞれ役割があります。また、それぞれいつ行うのがベストなのかも異なっています。
すこやかな美肌を目指すためにも、きちんと目的を理解した上で適切なタイミングに洗顔を行いましょう。
朝の洗顔:就寝中に分泌された汗や皮脂、付着したほこりやゴミを落とす
朝の洗顔の役割は、就寝中に分泌された汗や皮脂などを取り除くことです。
「寝ていただけなら肌は汚れないから、洗顔は不要なのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、それは誤りです。人の肌は、眠っているだけでも汗をかき、皮脂を分泌しています。さらに、空気中や枕、布団などのほこりやゴミも付着しています。
たとえ就寝前に洗顔し、丁寧にスキンケアを行っていても、朝の肌は意外と汚れているものなのです。
<ベストタイミングは起きてすぐ>
朝の洗顔は、起きてすぐがおすすめです。肌の汚れをきちんと落とすことで、化粧水や乳液といったその後の保湿ケアの効果も十分に発揮させることができるでしょう。起きてすぐ洗顔をすれば、スッキリ目覚められるというメリットもあります。
夜の洗顔:日中の皮脂やメイク汚れ、付着したほこりやゴミを落とす
夜の洗顔の役割は、日中に分泌された皮脂や汗、メイク汚れのほか、外から付着したほこりやゴミなどの汚れを落とすことです。入浴時などに洗顔を行い、就寝までに肌を清潔な状態に整えます。一日の活動でついた汚れを、洗顔できちんと落としましょう。
<ベストタイミングはクレンジングして入浴後、毛穴が開いたとき>
油分が含まれているメイクは、洗顔料で洗っただけでは落とすことができません。メイク汚れを肌に残さないために、まずクレンジングを使ってメイクをオフしましょう。メイクを落としてから入浴し、お風呂から上がる直前に洗顔すれば、肌が柔らかくなって毛穴が開き、汚れや皮脂が落ちやすくなります。
このとき、熱いお湯で洗ったりシャワーを直接顔にあてたりすると、肌に負担を与えてしまうため注意が必要です。
一日3回以上洗顔すると肌はどうなるの?
肌のためにベストな洗顔の回数は、朝と夜の一日2回です。予備知識として、一日に3回以上洗顔すると、肌にはどのような影響があるのか知っておきましょう。
必要な皮脂まで取り除いてしまうおそれがある
肌を清潔に保つためといっても、洗顔の回数が多すぎるのは禁物です。肌の一番外側にある角層は、表面を覆う皮脂や、角層細胞に含まれるアミノ酸などの天然保湿因子(NMF)や、細胞同士の隙間を埋めるセラミドなどの細胞間脂質によって肌の水分を保っています。この「肌のバリア機能」が正常に働くことで肌は乾燥を防ぎ、外部からの刺激をブロックしているのです。
洗顔の回数が多すぎたり、洗浄力の強すぎる洗顔料を使ったりすると、肌に必要な皮脂や保湿成分まで洗い流してしまい、バリア機能を低下させるおそれがあります。
肌が乾燥してバリア機能が低下する
べたつきやテカリが気になり、一日に何回も顔を洗うと、一時的にはスッキリした気分になるかもしれません。しかし、過度な洗顔は、汚れだけではなく、本来肌に必要な皮脂や保湿成分まで奪ってしまいます。
その結果、肌内部で乾燥が進み、バリア機能の低下を招くことになるのです。
不足した皮脂を補うために皮脂が過剰分泌される
肌がべたついたりテカったりしやすい脂性肌の人は、「皮脂をしっかり落とそう」と、つい洗顔の回数が多くなりがちです。しかし、脂性肌のスキンケアのポイントは、皮脂を取りすぎないことなのです。
肌の油分や水分が不足すると、肌は乾燥を防ごうとして、過剰に皮脂を分泌させます。つまり、皮脂を取り除くために何回も洗顔をした結果、かえって皮脂の分泌が増えるという悪循環に陥ってしまうのです。肌のうるおいが不足するほど皮脂の分泌量は増加し、肌表面はさらにべたつくことになります。
ターンオーバーのリズムが崩れる
肌は、ターンオーバーと呼ばれる新陳代謝を繰り返しながら、うるおいやハリを保っています。
洗顔のしすぎで肌に必要な皮脂や水分を奪ってしまうと、このターンオーバーのサイクルの乱れを招きます。ターンオーバーが乱れると、ニキビやニキビ跡、くすみ、シワ、シミなど、さまざまな肌トラブルが起こりやすくなってしまうのです。
正しい洗顔の方法は?
ここからは、スキンケアの基本となる正しい洗顔方法をご紹介します。朝洗顔も夜洗顔も、基本的なやり方は同じです。
1. 手を洗って清潔にする
洗顔の前に手を洗い、手についた汚れや油分を洗い流しておきます。手を清潔にすると洗顔料の泡立ちがよくなり、肌に汚れや雑菌が移るのを防ぐことができます。
2. 洗顔料をしっかり泡立て
洗顔料に適量の水を加え、しっかり泡立てて濃密な泡を作ります。素手では難しい場合は泡立てネットなどを活用し、手を逆さにしても落ちないくらいまで泡立てましょう。
3. こすらず泡を転がすように
肌をこすらないように注意しながら、たっぷりの泡を転がすようなイメージで洗います。皮脂分泌の多いTゾーンから泡をのせ、その後Uゾーン、目元、口元と進めていくと、肌に大きな負担をかけません。
4. すすぎはぬるま湯で
すすぐとき、冷たい水だと汚れを落としにくく、熱すぎるお湯では必要な皮脂まで洗い流してしまいます。肌に洗顔料を残さないように、ぬるま湯で丁寧にすすぎましょう。
5. すぐに保湿する
洗顔後の肌をそのままにしていると、どんどん乾燥が進んでしまいます。タオルでやさしく水分を吸い取ったら、すぐに化粧水や乳液、クリームなどで保湿ケアを行いましょう。
洗顔はお湯だけでもいい?
毛穴詰まりの原因となる皮脂や角栓は、お湯で流しただけではなかなか落としきることができません。
そのため、よほど肌の乾燥が気になる場合以外は、基本的に洗顔料を使うことをおすすめします。ただし、乾燥肌や敏感肌で洗顔料がしみたり、洗顔後に肌が強くつっぱったりするようなときは、ぬるま湯でさっと洗い流すだけでも構いません。
べたつきやすいTゾーンのみ泡立てた洗顔料をのせ、ほかの部分はぬるま湯で流すなど、肌の状態に合わせて洗顔方法を工夫しましょう。
一日2回の洗顔で健康的な美肌を目指そう
洗顔の回数は、多すぎても少なすぎても肌に悪影響を与えます。特に、「べたつきが気になるから」と一日に何回も洗顔をすると、肌に必要な皮脂まで取り除いてしまうおそれがあります。
朝晩の正しい洗顔は、美しい肌を作るための土台となるものです。適切な洗顔で肌が整えば、スキンケアの有効成分も肌に浸透しやすくなるでしょう。これまで「なんとなく」で洗顔をしてきた人は、ぜひ洗顔の回数ややり方を見直してみてはいかがでしょうか。
基礎化粧品会社イービーエムでは、オンラインのお肌のお悩み相談窓口を開設しました。無料でイービーエムのスキンケアアドバイザーにご相談いただけます。対応時間は祝日を除く月曜から金曜の9:00~17:00。肌やスキンケアでお悩みがある方は、ぜひご利用ください。