お肌のお悩み・肌トラブル

40代のエイジングケアは何をする?肌の状態とケアのポイント

シミ、シワ、たるみなどのエイジングサインが目立ち始め、40代になると今までのケアでは物足りなくなりがち。「エイジングケアをしよう」とは思うものの、具体的にやるべきことが見えず、焦りを感じている人もいるのではないでしょうか。
ここでは、40代がエイジングケアでやるべきことについて解説します。

※エイジングケア:年齢に応じたお手入れ。
※美白:メラニンの生成を抑えシミそばかすを防ぐこと。

40代の肌では何が起こっている?

40代になると、「いつもの化粧水で乾燥が気になるようになった」「しっかりスキンケアしていても肌トラブルと縁が切れない」といったように、肌の変化を実感するシーンが増加します。40代の肌では、何が起きているのでしょうか。

ターンオーバーのサイクルが遅れる

年代にかかわらず、肌トラブルが起こる理由に、「ターンオーバー」のサイクルの乱れがあります
ターンオーバーは肌の新陳代謝を指し、肌の最も外側の組織である「表皮」で起きています。表皮は0.2mm程度しかありませんが、さらに4層に分かれていて、表面から遠い順に「基底層」「有棘層(ゆうきょくそう)」「顆粒層(かりゅうそう)」「角層」です。
肌の新しい細胞は、表皮の一番深い部分にある基底層で作られ、分裂しながら外へ外へと押し出され、やがて角層に到達します。このとき、角層にあった古い細胞が垢となってはがれ落ちることで、表皮が新しく生まれ変わるのです。これがターンオーバーの仕組みです。

通常、ターンオーバーは、20代で約28日の周期で起きています。ところが、40代になると、ターンオーバーの周期は約45日に。古い角質が肌の表面に留まる時間が長くなり、シミがやくすみが気になる、肌がごわつくなど、悩み始める人も多いでしょう。

ターンオーバーについてはこちらの記事もご覧ください。
ターンオーバーとは?サイクルが乱れる原因と整える方法

バリア機能が低下する

乾燥や外部刺激から守るため、肌にはバリア機能があります。バリア機能がきちんと働くために重要なのが、肌に元々備わっている3つの「保湿因子」です。

■肌に備わる保湿因子

天然保湿因子(NMF) 約半分がアミノ酸で構成され、角質細胞のあいだを埋めるようにしてとどまり、肌の水分を保持する。
皮脂膜 スクワランをはじめとしたうるおい成分で構成され、肌全体を保護する。
細胞間脂質 角層細胞のあいだに存在するセラミドを中心とした脂質で、水分の蒸発を抑える。

加齢によって、保湿因子は少しずつ減っていく傾向にあります。保湿因子は基底層で生まれて、ターンオーバーともに上に押し上げられながら成長します。そのため、ターンオーバーが乱れると保湿因子が育たずに減少し、バリア機能が低下。乾燥が進んだり外部刺激に影響されやすくなったりして、肌トラブルが増加する原因になります。

美肌成分が減少する

40代に入ると、女性ホルモンの分泌量は急激に減少。女性ホルモンの「エストロゲン」には、肌のハリを保つコラーゲンや、弾力のもとになるエラスチン、水分を保つヒアルロン酸といった成分を維持する働きがあり、「美肌成分」などと呼ばれることも。美肌成分であるエストロゲンが減少するにつれて、肌のハリや弾力は衰えます
40代以降、肌のハリ不足によるたるみが目立つようになるのはこのためです。肌のたるみが起こると、下方向に肌が引っ張られることで毛穴が楕円形に広がり、毛穴が大きく開いて見える「たるみ毛穴」が気になり始める人もいるでしょう。

40代のエイジングケアのポイント

エイジングサインに気づいた40代は、スキンケアをどのように切り替えれば良いのでしょうか。ここでは、40代のエイジングケアのためのポイントをご紹介します。

保湿を徹底する

肌の乾燥はターンオーバーのサイクルを乱し、水分保持機能が十分でない未成熟な細胞が角層に送られたり、古くなった角質がはがれ落ちずにとどまり続けたりします。すると、肌の乾燥がさらに進む悪循環に陥りかねません。
乾燥は、かさつきやシミ、シワ、たるみなどの原因になります。加齢によって水分が失われていくことを前提に、スキンケアでは水分をたっぷりと補い、肌の保湿力を高めることが大切です。

紫外線対策をする

服で隠れない部分の肌の老化は、8割が紫外線ダメージによるものだといわれています。つまり、紫外線対策は、すこやかで美しい肌を保つ上で欠かせないものだといえるでしょう。
紫外線はよく晴れた日に降り注ぐイメージがありますが、実は曇りの日も雨の日も少量ながら地上に届き、私たちの肌を危険にさらしています。
シミやくすみが悪化するのを避けるため、日焼け止めは毎日塗ってください。ほかにも、帽子やサングラス、ストール、日傘といった小物を併用し、肌に直射日光にあたるのをできる限り避けることをおすすめします。

悩みに合わせた成分を取り入れる

スキンケアアイテムは、値段が高ければいいというわけではありません。特に40代になったら、気になる肌悩みに合わせて選ぶのがポイント。「年齢によるものだから仕方ない」などとあきらめず、50代、60代の肌のためにも、肌悩みを放置せずにケアしましょう。
40代の代表的な肌悩みにおすすめの美容成分には、下記のようなものがあります。

・シミやくすみが気になる

シミを防ぎ、肌を明るく見せる美白有効成分には、ビタミンC誘導体、アルブチン、プラセンタエキスなどがあります。

・シワやハリ不足が気になる

シワやハリ不足には、保湿に加えて、肌のハリを引き出す有効成分が含まれたアイテムを選ぶといいでしょう。レチノール、ナイアシンアミド、ビタミンC誘導体、フラーレンなどがおすすめです。

肌にストレスを与えない

紫外線や乾燥といった外からの刺激はもちろん、ストレスやホルモンバランスの乱れといった内部からの刺激も肌への悪影響となります。ヒリヒリしたり、赤みが出たりといった症状が出たら、バリア機能の低下で肌が敏感になっているサインかもしれません。
肌トラブルが起きているときは、高機能なエイジングコスメの使用はいったんお休みしましょう。配合成分がシンプルなもの、アルコールフリーのものなど、肌にストレスを与えにくいアイテムを選んでください。

表情筋を鍛える

顔には表情筋という筋肉があり、年齢とともに少しずつ衰えていきます。すると、それまで筋肉で支えられていた皮下脂肪が支えを失い、たるみやハリ不足の原因に。マスク生活が長引いて無表情の時間が長くなっていることも、表情筋の衰えの一因です。

表情筋は会話などで自然と使われることが少ないため、意識的に動かすことが大切です。表情筋を鍛えて頬がキュッと上がることでリフトアップが叶い、顔のたるみやシワ、ほうれい線の改善が期待できます。
意識的に大きく口を開き、ゆっくり「あいうえお」と口を動かすといった簡単なトレーニングでも継続することで、ハリ感アップやたるみの解消効果が期待できるでしょう。

40代のエイジングケアは体の中からのアプローチも重要

40代のエイジングケアは、外からスキンケアアイテムで働きかけることも重要ですが、生活習慣を意識し、体の中から変えていくことも大切です。続いては、スキンケア以外にできる、40代のエイジングケアをご紹介します。

積極的に水分補給

成人の体内には、成人女性で約55%以上の水分を蓄えていますが、加齢とともに、体の水分保持能力は低下。子供の頃は約70%だった水分量は、高齢者になると約45%まで落ちてしまいます。年齢とともに肌の乾燥が進む理由がわかるのではないでしょうか。

エイジングケアの基本は、放っておくとどんどん進む乾燥に対抗する「保湿」です。内側から水分を補うため、意識的に水分補給しましょう
厚生労働省は、「寝る前」「起床時」「スポーツ中、およびその前後」「入浴の前後」「喉が渇く前」のタイミングで水分補給することをすすめています。カフェインは利尿作用があるため、カフェインレス・ノンカフェインの飲み物を選び、体内に水分を蓄えてください。

しっかり睡眠をとる

美肌と睡眠には、深い関係があります。寝不足が続くと肌荒れしたり、化粧のりが悪くなったりした経験がある人も多いでしょう。
肌のターンオーバーは睡眠中に活発になるため、たっぷり睡眠をとることで、肌ダメージの修復が促されます。質の高い睡眠のために、下記のようなことに気をつけてみてください。

・寝る前のスマートフォン・パソコンを控える

スマートフォンやパソコンのブルーライトは、脳を覚醒させ、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を低下させます。そのため、寝る直前までスマートフォンなどを見ていると、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりしがちです。寝る前は目を休めましょう。

・入眠の1~2時間前に入浴する

入浴で上がった体温が少し下がることで眠気が誘発されるので、安眠のためには眠りにつきたい時間の1~2時間前に入浴することがおすすめです。38~40℃のお湯に10~20分浸かることで、リラックスして体のブレーキのような働きのある副交感神経が優位になり、寝つきがよくなります。
なお、42℃を越えるような熱いお風呂は、いわゆる体のアクセルである交感神経が優位になるため、寝る前はおすすめできません。仕事を始める前などに、短時間入浴するのがいいでしょう。

・夜は糖質を控える

摂取する糖質が多すぎると、交感神経が優位になりやすく、睡眠には悪影響です。夜は糖質を控えめにし、副交感神経を優位にしましょう。

食事にこだわる

エイジングケアのためには、食事に気を使うことも有効です。旬の食材をバランスよく食べることが基本ですが、肌のもととなる栄養素や、正常なターンオーバーを促す栄養素なども積極的にとってください。おすすめの栄養素と食品には、下記のようなものがあります。

・動物性たんぱく質

白身魚や鶏胸肉、ささみ、卵といった良質な動物性たんぱく質には、コラーゲンのもとになるアミノ酸がたっぷり含まれています。細胞の機能にかかわる他価不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸)を含んだアジやイワシ、サバ、サンマといった青魚も、意識してとりたい食品です。

・ビタミンA・C・E

ビタミンA・C・Eには抗酸化作用があり、体の老化にかかわるとされる「酸化」を防ぐことができます。すべてのビタミンを含むピーマンやパプリカ、カボチャを積極的にとりましょう。トマトやホウレンソウ、ブロッコリー、ニンジンなどの緑黄色野菜もビタミンを豊富に含み、抗酸化力があるのでおすすめです。

・ポリフェノール

ポリフェノールにも体内のサビを防ぐ効果があるとされ、積極的にとりたい栄養素です。ダークチョコレートやブルーベリー、リンゴ、ソバ、ショウガなどに多く含まれています。ココアや赤ワイン、緑茶、紅茶、コーヒーなどにも含まれていますが、アルコールとカフェインのとりすぎには注意してください。

・大豆イソフラボン

女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボンが含まれる大豆類は、エイジングケアのために必須です。納豆や豆富製品、豆乳、味噌、きなこなどで、できるだけ毎日とってください。

・ミネラル

カルシウムやマグネシウム、亜鉛、鉄分といったミネラルも、エイジングケアのためにとりたい栄養素です。ミネラルが不足すると女性ホルモンのバランスが乱れたり、健康な肌を保てなくなったりといったリスクが。小魚やチーズ、魚介類やキノコ、レバーなどにミネラルが多く含まれています。

40代は、体の中と外からエイジングケアをしよう

40代は、シミやくすみ、シワ、たるみなどのエイジングサインをはっきりと感じやすい年代。外側からのケアだけでなく、生活習慣の見直しや食生活の改善といった、体の中からのケアを取り入れることも、エイジングケアでは重要です。基本のスキンケアを怠らず、プラスアルファのケアで、年齢に負けないすこやかな肌を目指しましょう。

基礎化粧品会社イービーエムが展開する全国の「スキンケアスタジオ」では、お一人おひとりの肌や体質に合った化粧品をベースに、心を込めた美と健康の「手あて」をいたします。肌やスキンケアでお悩みがある方は、ぜひご相談ください。


この記事の監修者

医学博士。聖マリアンナ医科大学医学部卒。 聖マリアンナ医科大学病院、昭和大学病院、墨田病院などを経て、現在は子育てをしながら産業医として活動している。