お肌のお悩み・肌トラブル
日焼け後はアフターケアが重要!うっかり日焼けの放置はやめよう
紫外線は浴び続けることでシミやシワ、くすみ、たるみの原因になるなど、肌にさまざまな悪影響を及ぼします。しかし、気をつけていても、つい無防備に紫外線を浴びてしまうことがあるかもしれません。もし日焼けをしてしまったら、その後にどのようなケアを行えば良いのでしょうか。
ここでは、うっかり日焼けのダメージを最小限に抑えるためのアフターケアについて解説します。
日焼けした後に行うべき、72時間以内のアフターケア
紫外線による悪影響はさまざまですが、中でも気になるのがシミ・そばかすではないでしょうか。紫外線を浴びても、ダメージがすぐにシミ・そばかすになるわけではありません。紫外線を浴びるとメラノサイトが刺激されてメラニンの生成を始め、作られたメラニンは約72時間後に肌に定着し始めるといわれています。
つまり、紫外線を浴びてから72時間以内に行う下記のようなアフターケアが、シミ・そばかすを作らないために重要なのです。
ほてった肌を冷やす
日焼けをした肌は、やけどをしている状態と同じです。肌にほてりや赤みがある場合は、できるだけ早く冷やして炎症を抑えてください。肌を冷やすときは、流水や氷、濡らしたタオル、保冷剤などを使うと効果的です。氷や保冷剤で冷やす場合は、肌に直接あてると刺激が強すぎるので、タオルなどに包みます。
スキンケアでは、肌ダメージを悪化させないよう、こすったり叩いたりするのは禁物。洗顔料は両手いっぱいに泡立てて、泡を肌の上で転がすようにして優しく洗ってください。保湿成分が配合された化粧水をたっぷり使い、鎮静効果のあるジェルなどを利用するのもおすすめです。ほてりや赤みがあるときは湯船に浸かって温まるのは避け、シャワーのみにしましょう。
冷やしてもほてりが治まらない場合や、痛みや水ぶくれがあるときは、すみやかに皮膚科の受診をおすすめします。
スペシャルケアはお休み
肌の赤みやほてりが落ち着いたら、保湿効果のある化粧水で肌にしっかりと水分を与えましょう。落ち着いたとしても、強くパッティングしたり、少ない量のクリームを無理に伸ばしたりするのはNGです。
日焼け後の肌は乾燥しやすくなっているので、化粧水でたっぷりと水分を与えた後は、クリームなどの油分の多いアイテムで蒸発を防ぐこともお忘れなく。
赤みやほてりが落ち着いたらしっかり保湿
肌には、水分の蒸発を防ぎ、外部刺激から肌を守る「バリア機能」が備わっています。肌を保護する上で大切な役割を担っているのが、角質と皮脂膜です。紫外線を浴びるとこの皮脂が酸化し、肌のバリア機能の働きを弱めてしまうのです。
バリア機能が低下した肌は、水分が蒸発して乾燥しやすくなります。さらに、無防備な状態で外部からの刺激を受けることになって、さまざまな肌トラブルが起こりやすくなります。
有効成分が配合されたグッズでケアをする
肌の赤みが引いて状態が落ち着いたら、日焼けをシミに変えないためのスペシャルケアを行いましょう。美白効果のある化粧水や乳液を使ったり、いつものスキンケアに美白美容液やシートマスクをプラスしたりして、集中的な美白ケアをおすすめします。
メラニン色素の合成を抑えるといわれる成分は、ビタミンCとビタミンC誘導体、アルブチン、ピクノジェノールなどです。また、日焼けによるシワやたるみを防ぐには、ヒアルロン酸やセラミドなどが配合された化粧品が効果的とされています。72時間以内の集中的なケアが必要ですが、ターンオーバーのサイクルに合わせて、1ヵ月程度は美白化粧品を使うといいでしょう。
日焼けした肌では何が起きている?
肌を老化させる原因の8割を占めているといわれる紫外線は、すこやかな肌の大敵です。では、紫外線を浴びて日焼けをした肌では、いったい何が起きているのでしょうか。続いては、日焼けのメカニズムについて詳しく紹介していきましょう。
紫外線を浴びると肌内部でメラニンが大量に生成される
紫外線を浴びた肌の内部では、メラニンという色素が大量に作られます。メラニンは「シミの原因になる悪者」というイメージがありますが、本来は、黒い色素で紫外線を吸収して真皮への侵入を防ぎ、肌細胞を守る役割を担っているのです。
メラニンはターンオーバーではがれ落ちる
肌のターンオーバーによって新たに生まれた表皮細胞は、徐々に上に押し上げられていきます。このとき、生成されたメラニンも細胞とともに押し上げられるため、肌がだんだんと黒くなったように見えます。
通常であれば、メラニンはターンオーバーとともに押し出され、垢となってはがれ落ちるので、日焼けで黒くなった肌も徐々に元の色に戻ります。
ターンオーバーのサイクルが乱れてシミの原因に
紫外線によって肌細胞が損傷すると、肌のターンオーバーが正常に行われなくなることがあります。
強力な紫外線を浴びたり長時間紫外線を浴び続けたりすると、メラニンの生成が活発になりますが、ターンオーバーのサイクルが乱れていると大量のメラニンが分解できなくなり、排出されずに肌内部にとどまることに。結果として、シミやそばかすにつながることになります。
日焼けにはインナーケアも重要
日焼けをした後の肌には、外側からのスキンケアだけでなく、身体の内側からのケアも必要です。最後に、正しいインナーケアの方法をご紹介します。
乾燥した肌に水分補給
日焼け後の身体は水分が失われ、乾燥した状態になっています。脱水状態の身体にたっぷり水分を補給しましょう。カフェインが含まれた緑茶やコーヒーには利尿作用があり、ジュースやスポーツドリンクには多量の糖分が含まれています。水分補給として飲むなら、カフェインの入っていない水や麦茶、カフェインの少ないほうじ茶などを選んでください。
このとき、飲む物の温度は常温がおすすめです。日焼けをするような暑い日は、つい冷えた飲み物が欲しくなりますが、冷たいものを飲みすぎると胃腸に負担がかることがあります。
肌の免疫力・抵抗力を高めるビタミンA・C・E
日焼けをしてしまった後は、シミやシワの予防に効果的だとされるビタミン類を積極的にとりましょう。特に、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEは、紫外線によって生み出された活性酸素を抑制する抗酸化力に優れています。食事だけで摂取することが難しい場合は、サプリメントを上手に活用するといいでしょう。
もう日焼けしない!紫外線対策の重要性
紫外線量のピークは5~8月頃ですが、それ以外の季節や天気の悪い日でも、紫外線は絶えず降り注いでいます。たとえ弱い紫外線でも、長いあいだ浴び続ければ、肌にはどんどんダメージが蓄積されます。日差しの強い夏場に限らず、年間を通した紫外線対策が必要です。
また、紫外線の中でもUV-Aは、雲やガラス、布なども通過する性質があります。日差しの少ない日でも、薄曇りで快晴時の約80~90%、曇りは約60%、雨の場合は約30%の量の紫外線が降り注いでいるといわれています。外出する際には、曇りや雨の日であっても忘れずに紫外線対策を行ってください。
日焼け止めはある程度肌に負担をかけるものですから、シーンによって使い分けることをおすすめします。下記を参考に、SPFやPAの値を選ぶといいでしょう。
<日焼け止めのSPFとPAの目安>
・散歩やちょっとした買い物など、日常生活の範囲:SPF10~20、PA+~PA++
・屋外で行う軽いスポーツやレジャー:SPF30以上、PA+++
・炎天下のお出掛け、リゾート地のマリンスポーツ:SPF50以上、PA++++
日焼け止めの正しい塗り方についてはこちらの記事もご覧ください。
意外に知らない日焼け止めの正しい塗り方
うっかり日焼けをしてしまったら、適切なケアで肌を守ろう
シミやシワ、たるみなどの肌トラブルを防ぐには、日頃からの紫外線対策が重要です。紫外線が降り注ぐのは暑い夏に限らないため、年間を通したUVケアを心掛けてください。
ただし、いくら気をつけていても、うっかり日焼けをしてしまうことはあります。日焼けをしたときに重要なのは、ダメージを受けた肌をそのままにせず、適切なアフターケアを行うこと。日焼けをシミとして定着させないためにも、正しいケアの方法を知っておきましょう。
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