スキンケア・基礎化粧品

毛穴ケアは洗顔と保湿がカギ!毛穴の種類や黒ずみ改善ケアを紹介

※エイジングケア:年齢に応じたお手入れ。

毛穴の開きや黒ずみなど、「鏡を見るたびに毛穴が気になる…」と悩む人は多いかもしれません。とはいえ、普段のスキンケアだけでは、毛穴の見えないツルツル肌を目指すのはなかなか難しいものです。毛穴ケアは、最適な洗顔と保湿を行うことがカギになります。
ここでは、毛穴トラブルのない肌を作るために必要なケアについて解説します。

毛穴の役割


まずは、毛穴の役割について理解しておきましょう。
肌には、皮溝(ひこう)という溝と、皮丘(ひきゅう)という小さく盛り上がった部分があります。毛穴はその皮溝と皮丘が交わった位置にあり、顔全体の表皮に約20万個も存在するといわれています。
毛穴には、皮脂を出して皮脂膜を作ることで肌のうるおいを保ち、水分量を調整する働きがあります。また、毛穴が閉じたり開いたりすることによって、体温調整をする大切な役割もあります。つまり、毛穴は、皮膚を保護する上でなくてはならないものなのです。しかし、肌の水分やハリが不足したり、正しい洗顔ができていなかったりすると、毛穴が目立つ、汚れが詰まりやすくなるなどのトラブルにつながります。

毛穴トラブルの種類と原因

身体の毛穴と比べて皮脂腺が発達している顔の毛穴は、トラブルが起きると目立ちやすくなる傾向があります。
特に目立ちやすい毛穴トラブルの種類と原因について知っておきましょう。

詰まり毛穴(角栓毛穴)


詰まり毛穴とは、過剰に分泌された皮脂や汚れ、古い角質などが混ざり合ってできる「角栓」が、毛穴を詰まらせた状態です。毛穴の中に、白いプツプツ状の角栓が見えるのが特徴。また、角栓が目立たなくても、肌のザラつきを感じたら詰まり毛穴の可能性があります。

黒ずみ毛穴


詰まり毛穴が進行し、毛穴に詰まった皮脂や汚れが酸化して黒くなると、黒い点のように見える黒ずみ毛穴になります。また、産毛が原因で毛穴が黒く見えていることもあります。毛穴に詰まった角栓に抜け落ちた産毛が混ざり合い、毛穴が黒く見えてしまうのです。

開き毛穴


毛穴が開き、へこみが目立つのが開き毛穴です。主な原因は皮脂の過剰分泌で、余分な皮脂によって毛穴が押し広げられている状態になっています。皮脂の分泌が活発なTゾーンや小鼻に起こりやすいのが特徴です。

たるみ毛穴


たるみ毛穴は、紫外線や加齢の影響で肌のハリが失われ、毛穴が下方向に引っ張られて目立つようになる毛穴トラブルです。頬にできやすく、30代くらいから気になり始める人が多いようです。肌のハリ不足が原因のため、頬を持ち上げると目立たなくなります。

毛穴ケアの基本!最適な洗顔&保湿方法

毛穴ケアの基本は洗顔と保湿です。しかし、誤った方法でケアをしてしまうと、かえって肌にダメージを与えることにもなりかねません。毛穴の目立たない肌を目指すためには、正しくケアを行うことが大切です。

洗顔:普段の洗顔とスペシャル洗顔で毛穴ケアを

毛穴ケアの第一歩は、肌に汚れを残さないこと。摩擦で肌にダメージを与えないように洗顔料をしっかりと泡立て、たっぷりの泡を肌の上で転がすようにやさしく洗いましょう。Tゾーンなどの皮脂が多いところから洗い始め、乾燥しやすい目元や口元は軽く丁寧になじませるようにします。洗い終わったら、すすぎ残しのないように丁寧にすすぎます。熱いお湯は肌に必要な皮脂まで洗い流してしまうため、人肌くらいのぬるま湯を使いましょう。
週1~2回を目安に、クレイ系の洗顔やパックなどのスペシャルケアを取り入れるのもおすすめです。ベントナイト(主成分モンモリロナイト)を含んだ洗顔料は、毛穴に溜まった角栓を取り除くのに効果的です。


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保湿:ベタつく肌ほど保湿が大事!

肌がベタつくと、一見しっとりしているように感じるため、保湿ケアをおろそかにしがち。しかし、実際は皮脂が多いだけで、意外とうるおいが不足しているケースが多いものです。肌がベタつくからといって化粧水だけで済ませてしまうと、肌の乾燥が進んでキメが粗くなり、毛穴が目立ちやすくなる可能性が高まります。また、乾燥した肌を守るために皮脂の分泌がさらに活発になり、ベタつきが加速する…という悪循環に陥ることがあります。
日常のスキンケアでは、季節を問わず化粧水と乳液を使い、しっかりと保湿を心掛けましょう。毛穴ケアには、余分な皮脂を抑えて肌を引き締めてくれる収れん化粧水もおすすめです。収れん化粧水をコットンに含ませ、肌の上から下へとリズミカルにやさしくパッティングします。
なお、日中の乾燥を防ぐには、肌にうるおいを与えて気分もリフレッシュできる携帯ミストを利用します。外出先でもサッと使えて、ファンデーションの毛穴落ち対策にも効果的です。

毛穴トラブル別の改善方法

続いては、毛穴トラブルのタイプ別に、おすすめのケア方法をご紹介します。毛穴ケアの基本をベースに、ご自身の毛穴悩みに合った対策を実践してみてください。

詰まり毛穴(角栓毛穴)の改善方法

年齢とともに代謝機能が低下すると、毛穴の周りの皮膚が硬くなり、詰まった汚れが落ちにくくなります。そのような場合は、肌を緩めるひと手間と代謝促進が重要です。洗顔の前にホットタオルを顔にのせて蒸らし、肌の状態をほぐしましょう。ホットタオルは、濡らしたタオルをゆるくしぼってからラップに包んでレンジで30秒ほど加熱すればOKです。タオルが熱くなりすぎていないか、使う前には温度を十分確認してください。
毛穴の詰まりやザラつきにおすすめのアイテムが、クレイ洗顔料です。気になる部分を中心に指でクルクルとマッサージするようにやさしく伸ばし、毛穴の汚れを吸着させましょう。そのほか、角栓を分解するたんぱく質分解酵素入りの洗顔料や、自然な代謝を促す角質ケア美容液も効果的です。

黒ずみ毛穴の改善方法

黒ずみ毛穴のケアは、詰まって酸化した角栓を取り除こうとして、スクラブ洗顔などでゴシゴシこすってしまいがちです。しかし、黒ずみ毛穴の場合、スクラブ洗顔の摩擦によって刺激が強すぎることで、かえって詰まりを悪化させてしまうことも。黒ずみをすぐに取り除こうと思わずに、まずはうるおい不足の肌を柔らかくすることから始めましょう。
おすすめは、コットンにたっぷりのローションを含ませて顔にのせる、ローションパックです。10分程パックして肌の状態を柔らかくしたら、最後に軽く拭き取ります。
皮脂汚れを落としても毛穴の黒ずみが目立つ場合は、色素沈着の可能性があります。ビタミンC美容液などを使って、メラニンの生成を抑えるメラニンケアを行いましょう。

開き毛穴の改善方法

Tゾーンをはじめ、徐々に頬などにも広がってくる開き毛穴は、肌の乾燥や炎症による初期老化のサインともいえます。本来閉じるはずの毛穴が開きっぱなしになり、へこみが目立つようになったら、インナードライが進行している可能性があります。インナードライとは、肌の表面は皮脂でベタついているのに、肌内部は水分が不足して乾燥している状態です。このような場合は、皮脂の分泌を抑えようとするよりも、まずは保湿と抗炎症ケアを優先させましょう。
おすすめは、肌表面にバリア膜を作って日中の乾燥を防ぐジェルクリームです。うるおいを閉じ込めつつベタつきが少ないため、暑い時期にも使いやすいでしょう。また、炎症対策には、ビタミンCやトラネキサム酸といった抗炎症成分を含む美容液が効果的です。さらに、携帯ミストで日中の皮膚温度が上昇するのを抑えると、過剰な皮脂分泌を防ぐのに役立ちます。

たるみ毛穴の改善方法

たるみ毛穴の主な原因は、肌のハリ不足です。「毛穴が縦に広がってきたような気がする」と感じたら、肌内部ではたるみが進行中かもしれません。肌をしっかり保湿した上で、コラーゲンやエラスチンなどを活性化させるエイジングケアクリームやリフトアップ美容液を活用して、早めのたるみケアを行いましょう。
コラーゲンを補うサプリメントなどで、身体の中からたるみ対策をするのもおすすめです。また、紫外線は肌のハリを低下させる原因になるため、日頃から日焼け止めなどでUVケアを徹底することも大切です。

毛穴ケアのNG!やってはいけない誤ったケア方法とは?

誤った方法で肌にダメージを与えてしまうと、毛穴をケアするつもりが、かえってトラブルを悪化させてしまうことがあります。「ついうっかり」で、毛穴に悪影響を及ぼさないよう、注意しましょう。

小鼻に詰まった角栓を指で押し出す

角栓の詰まった毛穴を見ると、つい、ニュルッと指で押し出したくなるものです。しかし、角栓を無理に押し出すと肌に大きなダメージを与え、さらに毛穴が目立ってしまうことになりかねません。手についている雑菌が毛穴に入り、炎症を起こすこともあるため、絶対にやめましょう。

吸着が強すぎる、はがすタイプのパックを使う

吸着力が強すぎるパックは、はがすときに肌にダメージを与え、毛穴トラブルを悪化させるおそれがあります。そのため、肌のターンオーバーのサイクルが乱れたり、肌を守ろうとして過剰に皮脂が分泌されたりすることもあります。はがすタイプのパックの使用は極力控えて、肌にやさしい毛穴ケアを行いましょう。

洗顔のときにゴシゴシこする

毛穴の汚れを落とそうと強い力でゴシゴシ洗うと、肌が乾燥したり、摩擦によって肌がダメージを受けたりしてしまいます。乾燥した肌は皮脂の分泌が増え、毛穴詰まりが起こりやすくなることも。洗顔のときは力を入れず、たっぷりの泡でやさしく滑らすようにし、丁寧に洗いましょう。

保湿ケアを怠る

肌が脂っぽかったり汗をかいていたりしても、保湿ケアは必ず行いましょう。特に、洗顔後は肌の水分バランスが崩れやすくなっています。洗ったまま放置せず、化粧水や乳液でしっかり肌の保湿を心掛けてください。

不規則な生活を送る

寝不足や無理なダイエット、喫煙習慣などは、肌の状態を不安定にして、毛穴の開きを加速させる原因になります。また、無防備に紫外線を浴びることも、肌のハリや弾力に悪影響を与えます。睡眠と栄養をきちんととり、適度な運動やストレス発散で規則正しい生活を送ることが大切です。

洗顔と保湿を基本に、悩みのタイプに合わせた毛穴ケアがおすすめ

毛穴の悩みを改善するには、適切な洗顔と保湿ケアが必須です。また、毛穴トラブルにはさまざまな種類があり、原因に合わせたケアを行っていくことも大切です。
毛穴の悩みは一朝一夕に解消するものではありませんが、正しいケアを続けていれば、きっと徐々に目立たなくなっていくはずです。生活習慣などにも注意しながら、根気よく毛穴ケアを続けていきましょう。

基礎化粧品会社イービーエムが展開する全国の「スキンケアスタジオ」では、お一人おひとりの肌や体質に合った化粧品をベースに、心をこめた美と健康の「手あて」をいたします。肌やスキンケアでお悩みがある方は、ぜひご相談ください。

この記事の監修者

医学博士。聖マリアンナ医科大学医学部卒。 聖マリアンナ医科大学病院、昭和大学病院、墨田病院などを経て、現在は子育てをしながら産業医として活動している。