お肌のお悩み・肌トラブル

フェイスラインのたるみの原因は?改善や予防のポイントを解説

フェイスラインのたるみは、それだけで老けて見える上に、二重あごやほうれい線などの悩みにもつながります。たるみは加齢が原因と思われがちですが、加齢以外にもフェイスラインがたるむ原因は複数。スキンケアや生活習慣を見直して、改善と予防に努めることが大切です。

そこで今回は、フェイスラインがたるむ原因と、その予防や改善のポイントをご紹介します。

美しいフェイスラインはU字やV字の曲線

まずは、自分のフェイスラインがどのような状態なのかチェックしてみましょう。理想のフェイスラインは正面から見て輪郭が骨のラインに沿って引き締まり、U字やゆるやかなV字の曲線を描いている状態とされています。輪郭にたるみによる凹凸がなく、すっきりと見えます。

また、横向きやうつむいた状態のフェイスラインもチェックしてみてください。どの角度から見てもフェイスラインがきれいに見えると、若々しくすっきりとした印象です。反対にフェイスラインがたるむと、実年齢よりも老けた印象になったり、顔が大きく見えたりする可能性があります。

輪郭の線にゆがみがあれば、それはフェイスラインがたるんでいるということかもしれません。

フェイスラインがたるむ原因

フェイスラインがたるむ原因は、加齢や生活習慣が関係しています。具体的にどのようなことが原因でフェイスラインがたるんでしまうのか、詳しく見ていきましょう。

コラーゲンやエラスチンの衰えによる皮膚のハリの低下

肌の弾力やハリを支えるのは、皮膚の真皮層にあるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸です。ただし、加齢や紫外線によるダメージ、乾燥などによって、これらの成分を生成する力が衰えたり量が減ったりすることがあります。そうなれば、肌の弾力を支える成分も衰え、表皮が支えきれずにたるんでしまいます。

表情筋の衰えやこわばり

加齢や運動不足などで体の筋肉が衰えるのと同じように、顔の表情筋も使わずにいると衰えます。肌や筋肉を支えきれずに垂れ下がってフェイスラインがたるむ原因に。

表情筋は30種類以上もあり、真皮層の奥でつながっていますが、日常生活において使われている表情筋はほんのわずかです。さらに、マスクのせいで無表情でいる時間が増え、表情筋が衰えてしまう人もいるそうです。表情筋が衰えると、血行やリンパの流れの停滞、むくみなどを生じさせることがあり、フェイスラインのたるみにつながります。

また、食いしばりや歯ぎしり、ストレスによる筋肉の緊張などによって表情筋が張り、フェイスラインがゆがんで見えることも。表情の癖で一部の表情筋が緊張したり、弛緩したりすることも、フェイスラインのたるみの原因になることがあります。

慢性的なむくみ

顔のむくみは、体内の水分量のバランスが崩れ、細胞間に余分な水分が溜まることで引き起こされます。水分・塩分のとりすぎや血行不良、ホルモンバランスの乱れ、運動不足、睡眠不足などでも体内の水分量のバランスは崩れ、顔のむくみが発生します。むくんでいる状態が続くと、水分が重力に引っ張られて皮膚が垂れ下がり、フェイスラインのたるみにつながることも。

また、姿勢が崩れて猫背の状態が続くことでも血行不良になり、顔のむくみやたるみが引き起こされることがあります。

急激な脂肪の増減

急激に太ると顔の皮下脂肪が増え、その重みで皮膚が下方向に引っ張られ、フェイスラインがたるむ原因となります。脂肪細胞は特に頬やあご周りに多いため、太り始めるとフェイスラインが膨らんで見えることも少なくありません。二重あごになったり、首と顔の境目が曖昧になったりといった変化が見られます。

また、急激に体重が減ってもフェイスラインがたるむことがあります。これは、脂肪細胞があったスペースが空き、皮膚が伸びた状態になり、たるみやシワが生じるためです。

フェイスラインのたるみは解消できる?

フェイスラインのたるみは、普段のスキンケアにたるみに有効的な美容成分を取り入れることなどで改善できる可能性があります。また、紫外線対策もたるみの改善や予防に効果が期待できます。具体的な方法などについて、詳しく見ていきましょう。

通常のスキンケアだけでたるみ解消は難しい

フェイスラインがたるむ原因の中に、筋肉のこわばりやむくみなどがあります。適切なスキンケアで肌にハリを与えれば、筋肉や皮下脂肪をしっかり支えることができますが、それだけで解消するのは難しいかもしれません。

適度に運動し、暴飲暴食を避ける、適切な睡眠をとるなど、日常生活から気をつけてみてください

紫外線対策を徹底してたるみ予防をする

紫外線は皮膚の奥まで届き、肌の弾力やハリを保つコラーゲンやエラスチンの生成を阻害します。紫外線ダメージはフェイスラインのたるみだけでなく、肌の乾燥やシミ、シワなど、肌トラブル全般の原因でもあるため、対策を徹底しましょう

紫外線は天気の良い日や夏場だけでなく、一年中降り注いでいます。そのため、季節や天候を問わず、外出時は日焼け止めや日傘を使ったり、帽子・カーディガンなどのUVカットアイテムを着用したりして、紫外線対策を心掛けてください。

日焼け止めの正しい塗り方についてはこちらの記事もご覧ください。
意外に知らない日焼け止めの正しい塗り方

たるみ改善に効果的とされる美容成分を取り入れる

フェイスラインのたるみを改善するためには、たるみ改善に効果的とされる「レチノール」や「ナイアシンアミド」といった美容成分を、普段のスキンケアに取り入れるのもおすすめです。

・レチノール

レチノールは、厚生労働省で乾燥や紫外線ダメージによるシワの改善効果が承認されている医薬部外品の美容成分です。表皮のヒアルロン酸の産生促進の効果があるという研究結果があり、使い続けることで真皮のヒアルロン酸やコラーゲンを増加させると報告されています。こういった作用によって肌のハリを改善し、たるみケアの効果が期待できます。

なお、レチノールには種類があり、化粧品に使用されているのは「純粋レチノール」と「レチノール誘導体」です。純粋レチノールは効果が強い反面、皮膚に刺激を与える可能性があり、レチノール誘導体は効果が控えめな分、低刺激で使いやすいとされています。肌の状態や期待する効果などを考えて、レチノール製品を選んでください。

レチノールについてはこちらの記事もご覧ください。
レチノールとは?エイジングやニキビのケアに【美容成分解説】

・ナイアシンアミド

ナイアシンアミドも、厚生労働省がシワ改善に有効と認可した医薬部外品の美容成分です。肌荒れや美白の有効成分としても承認されており、さまざまな肌悩みで使用しやすいでしょう。

レチノールと同様に、肌表面の角層を整えてコラーゲンの産生を促すことで、真皮のシワを改善させ、ハリ感のアップの効果が期待できます。また、コラーゲンが肌にうるおいを与えることで、乾燥による小ジワの予防もできるとされています。

顔のたるみ対策についてはこちらの記事もご覧ください。
顔のたるみを改善したい!たるみ予防やリフトアップの方法を伝授

※美白:メラニンの生成を抑えシミそばかすを防ぐこと。

フェイスラインのたるみの改善・予防には、スキンケアや生活習慣の見直しが必要

フェイスラインのたるみには、さまざまな原因があります。普段のスキンケアだけで改善することは難しいため、効果的な美容成分を取り入れたり、生活習慣を見直したりすることが大切です。また、フェイスラインのたるみがなかなか改善されない、もっと効果的なアプローチがしたいという場合は、プロに化粧品を選んでもらったり、フェイシャルケアの施術を受けてみたりするのもひとつの手段でしょう。

基礎化粧品会社イービーエムが展開する全国の「スキンケアスタジオ」では、お一人おひとりの肌や体質に合った化粧品をベースに、心を込めた美と健康の「手あて」をいたします。肌やスキンケアでお悩みがある方は、ぜひご相談ください。

この記事の監修者

医学博士。聖マリアンナ医科大学医学部卒。 聖マリアンナ医科大学病院、昭和大学病院、墨田病院などを経て、現在は子育てをしながら産業医として活動している。